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イブラが咆哮! メッシは負傷……。
PSGは欧州CLに波乱を起こすか!?
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byGetty Images
posted2013/04/03 11:50
徹底的にマークされていたイブラヒモビッチだが、バルサゴール前の制空権は終始彼のものだった。
“決めるべき時に決める”男、イブラヒモビッチ。
試合は終盤に動いた。後半45分にアレクシスが倒されて得たPKをシャビが決め1-2。しかしこの試合のクライマックスはその後に待っていた。
アディショナルタイムに入った後半49分。高く上がったボールをエリア内でイブラヒモビッチが後方に落とし、マテュイディへ。DFに当たったシュートを、体勢を崩したバルデスは止めることができなかった。
試合全体を見ると、イブラヒモビッチはボールを失う場面もあり、ミスも多かった。しかし決定的な場面で仕事をするのは、結局このPSGというチームにおいては彼しかいないのだ。1得点1アシストという事実も、それを裏付けている。
ホームで2-2でも、PSGは精神的に優位な立場に立った!?
ホームでアウェーゴールを奪われての2-2というのは、一般的には負けに等しいものだ。
しかしPSGは2度追いつき、バルサに食らいついた。試合展開からすると、明らかにPSGの方が精神的に良い状態で試合を終えることができたのである。
不安要素もバルサの方に多い。メッシとマスチェラーノ(全治6週間)が負傷で2ndレグを欠場する。メッシがいないバルサは、いくらカンプノウとはいえど、先日ミランを一蹴したような破壊力は望めないだろう。
DF陣に負傷が続くバルサ。ピケの相方は若手のバルトラかソングか。あるいはブスケッツを下げるのか。この1週間で彼らは様々なことを決めなければならない。
「2-2はいい結果だ。突破の可能性はある」とイブラヒモビッチ。
バルサ有利ではある。しかしメンタル面ではPSGが得たものの方が大きかった。この対戦、まだ決まってはいない。