プレミアリーグの時間BACK NUMBER
吉田麻也のレギュラー争いにも激震!?
サウサンプトン監督電撃交代の内実。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2013/01/30 10:31
1月21日の第23節ホームでのエバートン戦、87分に交代したパンチョン(左)と握手を交わすポチェッティーノ新監督。試合後、監督の意向で急遽、チームはバルセロナに渡り短期合宿を行ない、リーグ再開に備えた。
「笑顔を絶やさず、信念を持って我が道を行き……」
繰り返すが、ポチェッティーノが、アドキンスでも可能だと思わせ始めていた「際どく残留」以上の成果を残せるという保証はない。とはいえ、監督交代のショックなど微塵も感じさせなかったチームに、90分間、ベンチに腰を下ろす事なく指示を叫んで一緒に戦い続けた新監督に対し、ネガティブな感触を覚えた者はいなかったことだろう。
衝撃の監督交代で揺れたクラブハウスには、前監督から選手への手書きのメッセージが残されていた。
スタッフがツイートした写真を見れば、「笑顔を絶やさず、信念を持って我が道を行き、進歩を目指し続けること」と書かれている。
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サウサンプトンは、「残留以上」を求める会長と、「誠心誠意の努力」を誓う新監督の下、ファンも過去に固執することなく、ひとまず、プレミアでの今後に向けて戦い続ける姿を見せた。連続昇格の旗頭を失ったからといって、それほど悲観すべきではないのかもしれない。
そのアドキンスが意外な後任となった2年半前の監督交代も、最終的には、上昇への信念と、成功による笑顔をもたらしたのだから。