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ユーベが完敗を認めたアヤックス。
「時速1000キロ」でCL4強に進出!
posted2019/04/17 13:30
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph by
Getty Images
“時速1000キロで突っ走っているのか”。
イタリアでは、何かとんでもないものを目の当たりにして唖然とするしかないとき、こういう表現をする。
敵地トリノでCL準々決勝2ndレグに臨んだアヤックスは、ユベントスに2-1で逆転勝ちし、トータルスコア3-2でセミファイナル進出を決めた。
「向こうが上だった。勝ち抜けに値したのは完全にアヤックスの方だ」
優勝候補の1つだったユーベの指揮官アッレグリは、試合後潔く完敗を認めた。タイトルにかけてきた選手たちは放心状態かもしれない。
なぜアヤックスはあんなに走れるんだ?
通路を挟んだロッカールームからは“クライフの孫たち”の凱歌が聞こえてくる。
前日会見のアッレグリは強気だった。
アムステルダムでの第1戦を1-1で折り返したユベントスが、この準々決勝を勝ち抜けるという公算は高かった。
主将キエッリーニやFWマンジュキッチを故障で欠く不安はあったものの、1stレグでもゴールを奪ったC・ロナウドの復調は明らかで、週末のセリエAではロナウド以下スタメン組を完全休養させ、コンディショニングには万全を期した。
前日会見でアッレグリは強く訴えていた。
「攻める場面でも守る場面でも勝負どころを見極めなければならない。向こうが1回攻めてきたら、うちは3回攻める」
大逆転に成功したA・マドリーとのベスト16ラウンドを念頭に、選手たちには「ハイエナになれ」とアグレッシブに戦うことを要求した。