ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
<五輪代表連続インタビュー#2> MF・扇原貴宏 「シャビのような完璧な技術を」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2011/11/21 10:31
清武弘嗣、原口元気、山村和也が欠けたチームにあって「五輪代表は誰が出ても絶対に結果を残さないといけない場だから」とチームを奮い立たせる熱いコメントをした扇原
複数ポジションできるのが理想だけど今はボランチ一筋。
――セレッソでは当初、センターバックとボランチの併用だった。今、ポジションへのこだわりはある?
「複数ポジションができるのが理想なので、両方できるに越したことはないですけど、今はボランチが楽しいし、ボランチで勝負したいという気持ちが強いです。自分の左足のキックとか、攻撃面でより自分の特徴を出しやすいと思っているので」
――8月以降、試合に出始めて4ゴール。守備以上に攻撃でのプレーが際立っている。
「ゴールは、たまたま前にスペースがあるんで、上がっていこうかなと思って行くと、いいボールが出てくるんです。それで打ったらたまたま入ったって感じですね。もともとシュートは力がないし、あんまり得意じゃないんです。ユースのときとかは、まったく点が取れていなかったですからね。でも、今は取れているので、継続していきたい。試合をやるたびに前に行く意識やゴールへの意識が高くなってきているので」
アウェーのクウェート戦での敗北を、どうとらえているのか?
11月22日、ロンドン五輪最終予選、バーレーン戦がアウェーで行なわれる。A代表も平壌で苦杯を舐めたように、U-22代表にもいやな経験がある。6月の2次予選、アウェーでクウェートに逆転負けを喫した。
――クウェート戦はどう分析していた?
「自分はベンチ外だったので、上から見た視点でしか言えないけど、ホームで自分たちのいいサッカーができて相手を圧倒していたので、多少は気の弛みがあったかもしれない。しかも相手は、最初からガンガン前に出てきて、日本での試合とはまったく違うサッカーをしてきた。それにみんなびっくりして、そのまま押されっぱなしで主導権を奪えずに終わってしまった。暑さもあって難しい試合だったけど、流れをなかなか自分たちに引き戻せないのは課題として残ったと思います」