野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
岡田監督はノムさんを越えるか?
オリックスがボヤキ効果で絶好調。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2011/09/23 08:02
岡田彰布監督のコメントを求めて今日も番記者が殺到する。楽天時代の野村克也監督は、チームが勝っても負けても話題を振りまいたが、岡田監督のボヤキもその域に達するのだろうか
「プロ野球選手やで、仕事やで」
これらの試合以外でも、負け試合の後はいつも辛辣なボヤキが出ているだろ、というのはごもっとも。だが、ペナント中は滅多に選手個人と監督が話をすることのない野球界において、監督と選手が意志疎通を図れる唯一の道具ともいえるこの「試合後コメント」の有用性は意外と高く、過去にも名将と呼ばれた人はうまくコメントを利用した、なんて逸話もある。
もちろん、勝った時は選手を称賛するコメントも出しているが、負けた時には背筋も凍る辛辣コメントが乱れ飛び、さらには今季現役監督最多の7試合(3試合連続含む)の会見拒否というのも選手にはたまらない。その恐怖心が「1試合たりとも負けたくない」と連勝を生む原動力となっているとかいないとかなんて話も漏れ聞こえてくる。
褒めて叩いて、二軍に落とし、時に無視して、選手を伸ばし、チームを勝たせる岡田野球。CS確定だけでなく、上位進出を目指して岡田監督の試合後のコメントがどう変わって行くか。そして、「使われへん」「バットにあたらへん」「プロ野球選手やで、仕事やで」「ホームランを100本打てば許してやる」などなど、今年ここまで最も辛辣なコメントを受け続けたT-岡田が最後の局面でどんな結果を残すかにも、注目してみたい。