ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
もしかするとクウェートに圧勝かも!?
U-22代表が湘南戦で見せた急成長。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKenzaburo Matsuoka/AFLO
posted2011/06/10 10:30
後半から出場した原口元気(浦和)は1得点2アシストと縦横無尽の活躍を見せた。不慣れなトップ下でもまったく不安を感じさせない仕上がり具合
サイド攻撃をより意識した後半には右サイドを完全制圧。
「べったりと引かれると、サイドのスペースから抜けていくしかない。そこを起点にして仕掛けて、他の選手が空いたスペースに飛び込んだり、逆サイドに振ったり。それをしっかりやり切れるかが鍵になるでしょう」
エースの永井は、そう言いきる。
湘南戦の前半だけ見ると、サイドから多くのチャンスを作れていなかった。だが、後半はよりサイド攻撃重視が顕著になり、右サイドを完全に制圧するまでに到る。大迫勇也の1点目も右サイドを抉った原口元気のクロスから生まれたものだった。
原口はお手本となる見事なサイド攻撃を何度も披露してくれた。
「自分が仕掛けていって1人、2人と抜いていけば相手の守備はズレてくる。ズレてくればスペースも出来てくるし、そこをうまく使えばチャンスは作れる。それを何回もやり続け、やり切ることを意識しています」
相手からボールを奪い、4人に囲まれながらもゴールを決めた原口は、そう言った。
この日、3ゴールに絡んだ原口は、トップ下でありながら再三、サイドで起点になっていた。
ボールを持つとドリブルで仕掛け、そのまま突破してクロスを上げたり、大津祐樹と連携してワンツーで崩したり、原口は見本となるようなサイド攻撃を何度も披露してくれた。原口を始め、攻撃の選手の意識の中にはサイド攻撃のイメージがしっかりと浸透しているようだ。
「湘南戦の前半は、それほどサイドからチャンスは作れなかったけど、ここぞって時はクロスをしっかり決めることが出来た。後半はサイド攻撃も良かったし、勇也もしっかり決めていた。まだ100%ではないですが、 サイド攻撃とか、みんながやろうとしていることは出来てきていると思います」
山崎は自信タップリにそう言った。