ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
もしかするとクウェートに圧勝かも!?
U-22代表が湘南戦で見せた急成長。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKenzaburo Matsuoka/AFLO
posted2011/06/10 10:30
後半から出場した原口元気(浦和)は1得点2アシストと縦横無尽の活躍を見せた。不慣れなトップ下でもまったく不安を感じさせない仕上がり具合
6月8日、ロンドン五輪2次予選のクウェ-ト戦(19、23日)に向けて最終メンバー18名を決める合宿がJ2湘南戦で打ち上げられた。
テーマは、最終メンバーの絞り込みはもちろんだが、6月1日のオーストラリアU-22代表戦で露呈した課題の克服、そしてクウェート戦に向けての攻撃パターンの構築だった。
課題だった試合の入り方に関しては、ゲーム開始直後は湘南戦でも押し込まれる展開を見せていたが、それでも失点せず、自分たちの流れに持ち込むまで我慢することまでは出来るようになった。
カウンター対策としてのリスクマネジメントも出来ていた。
だが、最も注目したのはクウェート攻略のために、どういう特別な攻撃を見せてくれるかということだった。
ゴール前、真ん中を絞って守るクウェート相手にどう戦うか?
「クウェートのビデオを見たけど、真ん中をキッチリ固めて、しっかり守っている。これを打ち破るには、やっぱりサイド攻撃が一番有効です。今日の試合も、それを意識してプレーしました」
こう語ってくれた山崎亮平は、湘南戦ではその言葉通りにサイドの永井謙佑からのクロスをヘディングで決めてくれた。
クウェートがアウェーの初戦で失点を防ぐために、ゴール前に人数をかけて守る戦術を取るのは、ほぼ間違いない。そんなチームから点を奪うには、ペナルティエリア内にたまっている守備の人数を引き剥がしていかなければならない。
そのためには、ミドルシュートを放って守備陣を前に引きずり出したり、横へのパスや動きで揺さぶりを掛けたりするのが有効な手段となる。だが、最も効果的なのは山崎が言うように、サイド攻撃だ。