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【動画】「お客さんも僕たちもウィンウィンのショーを作りたい」宇野昌磨が目指す『Ice Brave2』に向けての“表現のさらなる覚醒”「ハードルを超えていく」《練習初公開&独占インタビュー①》

 宇野昌磨さんが率いるアイスショー「Ice Brave2」(11月1、2日の京都公演を皮切りに全国5都市で開催)がそのベールを脱ぎました。今回はNumberPREMIERのために練習を初公開。2名のスケーターを加えてパワーアップした8人の精鋭が、新たなプログラムや振り付けを交えて、ブラッシュアップした滑りを見せてくれました。開幕を間近に控えた宇野さんが、ショーへの思いをたっぷり語る50分のインタビューを、3回に分けてお届けします。
 パート1ではプロとして表現面をいかに磨いてきたのかを主なテーマに語っていただきました。パート2パート3も併せてご覧ください。京都公演後にも動画インタビューを公開予定です》

「Ice Brave1は、ちゃんと悔いの残らない、皆さんに『良い』と思っていただける作品ができたかなとも思います。ただ、1と2で違うのは、1は初めてなので物珍しさもありましたが、やはり2の方がハードルは高くなる。その分のハードルを僕たちは超えて驚きを与えなければいけないという、プロとしての気持ちがあります。そういうショーを作れるよう日々練習しています」

 今年6月から3地域にわたって開催された宇野昌磨さん率いるアイスショー『Ice Brave』。早くもその第2弾『Ice Brave2』の開催が決まり、11月1日の京都公演開幕に向けて、練習にも力が入る。

Takuya Sugiyama
Takuya Sugiyama

「僕と横並びになって、同じ熱量で頑張ってくれそうな人たちと」

 今回は、恩師ステファン・ランビエル氏が抜けて、新たに2名の男性スケーターが加入。より力強い演目を披露してくれそうだ。

「やっぱり長期間練習するので、関係性、人間性を一番大事にして、僕と横並びになって、同じ熱量で一緒に頑張ってくれそうな人たちに入っていただきました。みんなの雰囲気が良くて『また練習をしに行きたい』って思える環境があることが、総合的に見て良いショーに繋がるかなと思います」

 メンバーが入れ替わっても、宇野のリーダーシップへの考え方は変わらない。

「今までのアイスショーをやっていて感じたのは『もっとここをこうしたら良いものができるんじゃないか』と伝えること。不満ではなく、より前に進むためのモチベーションを言い合える環境作りをしたいということです。僕自身としては、なるべく、苦難を乗り越えるとかではなく、なるべく皆がやりたいと思う環境を作った上で、素晴らしいものを作りたい。お客さんも僕たちもウィンウィンのショーを作れたらなと思っています」

 プロとして表現面を追求していくなか、他のスケーターを見ていて気付いたことも多いという。

「スケートだと個性と言われるようなものも、それを見た時に、何だか分からないものだと『才能』という言葉で片付けられがちです。それは僕も以前はそうでした。でも結局は、どれだけ意識してきたかという部分が結構な割合を占めているんじゃないかな、ということに気づきました。何を大切にしているかとか、日々どういう風に練習しているか、ということが、顕著な動きになって、いわゆる個性として現れるのかなと思いました」

大先輩・浅田真央さんのスケートから感じるものとは

 例えば、と言って、大先輩である浅田真央さんを挙げる。

「真央ちゃんは、昔から今みたいな美しい手の所作をするタイプという印象ではなかったと思います。割とジャンプが注目されてきて、僕もその印象でした。でも今見ると、基礎からしっかり磨き上げた印象のスケートになっていて、やはり日々、皆さんの見えないところで、自分がどうなりたいかを考えて努力してきたからだと思います」

 その上で、自身の表現面での進化に向けて語る。

「僕は現役時代、プログラムを作って、1年間練習して頑張って良いものを作るという感じで、1つ1つの細かい動きを考えずにやってきました。意識をちゃんと1つ1つの動きに持っていったら、自分が不器用だと思っている部分を変えられると思います。どんなことも、初めから出来るというものではないんだと感じています」

 スケート人生の第2章として、宇野がさらなる躍進を誓うアイスショー。開幕に向けた思いを語る動画インタビューの1本目では、以下のことも語っている。

  • 「Ice Brave」の千秋楽前に実は開催が決定していた⁉
  • プロとしての表現力に必要な、「伝えたい」という思い
  • 右手と左手の表現の違いについて
  • 表現を磨くためのアプローチとは

「Ice Brave2」の開幕を間近に控え、プロスケーターとしての意識が溢れ出るインタビューです。ぜひご覧ください。(10月8日取材)

 

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photograph by Takuya Sugiyama

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