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「あの曲はもう、ステファンにあげます(笑)」宇野昌磨が『Ice Brave』で再確認したランビエルへの尊敬と“師弟の絆”「友人とコーチの間くらいの感覚が」《野口美恵コラム前編》

宇野昌磨プロデュースのアイスショー『Ice Brave』が大好評のうちに終了した。11月に開幕するの『Ice Brave2』も発表されているが、このショーで表現された宇野昌磨の資質とは何か。プロデューサーの宇野さん自身、そしてステファン・ランビエルさんへの単独インタビューでも聞き手を務めたライター野口美恵さんが「前編/後編」で綴る。後編はこちらから。NumberPREMIERのオリジナル記事です。

 日本男子初の世界選手権連覇を果たし、昨年にプロ転向した宇野さん。自身の軌跡をたどりファンへの恩返しをするアイスショーを、プロデューサーの立場として手掛けた。ファンからの熱い声援と拍手を全身に浴びた宇野さんは、初日の2公演終了後、開口一番こう話した。

「昨日は夜遅くまで練習していて『もっとこうしたらいいな』とか色々考えていたんです。でも今日始まる前にメンバーのみんなには『失敗してもいから楽しく。失敗をお互いで笑いあえるくらいの温度感で楽しもう』と話しました。それは自分自身に語りかけている言葉でもありました。試合とは違うので、お客さんにもメンバーにも楽しんで欲しい。今日終わってみて、すごく良い雰囲気だったと思います」

 ショーは休憩なしの90分。宇野さん、ステファン・ランビエルさん、本田真凜さんら7人の精鋭で駆け抜けるパワフルなステージだ。なかでも宇野さんは、恩師のランビエルさんとの共演に、さまざまな思いを詰め込んで準備をしてきた。

photograph by Asami Enomoto
photograph by Asami Enomoto

 取材に訪れたのは、初日の第2公演。幕開けまでの時間は、宇野さんが世界王者になったシーズンのフリー「ボレロ」がBGMとして流され、現役時代を回想しながらその瞬間を待った。ボレロのボリュームが徐々に大きくなると、7人による華やかなオープニング。現役時代の名曲2曲が披露され、一気にテンションが上がった。

「ステファンが練習に合流したのが遅いので…」

 続く最初の演目は、なんと師弟2人よるコラボナンバー。15-16シーズンのショート「Legends」で、2人が同じ動きをミラーで演じた。アイコンタクトを取りながら、近づいたり離れたり。リンクの両端で同時に3回転ジャンプを決めるシーンは、どちらを見れば良いのか迷うほどだった。

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photograph by Asami Enomoto

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