長年フィギュアスケートを取材し、選手とも信頼関係が深いライター野口美恵さんをゲストに、取材の裏話やホットなトピックをマニアックに解説してもらうポッドキャスト番組「リンクの残響」。毎月、様々な角度からフィギュアスケートをを掘り下げていますが、今回はGPファイナルを男子、女子、ペア、それぞれ現地取材で得たエピソードを明かしてもらいました。
昨年は故障などもあり、通年通して戦うのは2年ぶりとなる三浦璃来・木原龍一の「りくりゅう」ペア。野口さんは2人の胸中を以下のように推しはかります。
「初めて世界選手権で優勝したときは上り調子でした。一度世界チャンピオンになり、去年はけが明けながら世界選手権で2位。ここで2位、3位にはならなきゃ、という重圧や難しさが合ったのかなと思います」
今季選んだのはSP、FSともに強い曲調のもの。もともとの2人の持ち味はスピード感のある中で大きく滑るスケーティングでした。今回はタンゴを選曲したことで、きっちり動くこと、今までにない暗い表現にも挑戦。相手と合わせながらテンポも早めていくのは、ペアには難しい挑戦です。
「シングルの選手はうまくいかなくても誤魔化しながらいけるんです。2人だと、合っていないと本当に合わない。ペアで曲調を変える挑戦は普通はやらないんですが、あえて難しいことに挑戦している感じです」
苦しみながらも、内容自体は悪くないと見ている野口さん。ちょっとしたタイミング、呼吸のずれで一気に上がってくるのでは…今後の2人の演技にも注目です。(12月11日収録)
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photograph by Asami Enomoto