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りくりゅうペア「やっぱり4年じゃ足りない。8年後までやろう」三浦璃来&木原龍一、初表彰台後に描いた未来図<独占インタビュー/2022年>

2019年の結成から3シーズン目の今季、20歳と29歳のペアは日本代表として、 北京五輪団体戦の銅メダル(暫定)に貢献。世界選手権では銀メダルを獲得した。2人が感じた世界の頂点との差、そして思い描く将来のロードマップとは―。(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2021-2022シーズン総集編[ベストペアが明かす未来図]三浦璃来&木原龍一「8年後までやろう」「異議なしです(笑)」)

 2人には大切にしている1枚の写真がある。初めて一緒に出た国際スケート連盟主催の国際大会である2020年の四大陸選手権(韓国)で、8位となった翌朝、メダリスト会見の壇上に2人だけで座って記念写真を撮ったのだ。

「いつか自分達の力でこの場に来ることができるように。メダリストとして会見に臨んでいる2人をイメージして、1つずつ夢を叶えていこう」

 そう誓いあってから2年。北京五輪で7位、そして世界選手権銀メダリストとなった2人はときに笑いあいながら、今季を振り返った。

かつてない耐久戦になった北京五輪。

 北京五輪の団体戦で銅メダル(暫定)を獲得した後のこと、2人のトレードマークともいえる笑顔が今季初めて消えていた。3度目の五輪となる木原龍一にとっても、今大会のイレギュラーなスケジュールには対応策が立てられなかった。開催国のエース、スイ・ウェンジン&ハン・ツォンがクライマックスを飾るべく、ペア競技は最終日。そのため2月4日と7日に団体戦を滑ったあと、個人戦は2月18日と19日。かつてない耐久戦だった。三浦璃来は言う。

「1つ試合が終わると、必ず一回調子が落ちて、それから上げていくんです。でも団体戦後、私のジャンプはずっと悪かった。『調子を上げなきゃ、集中しなきゃ。私のせいで迷惑かけちゃう』と思うあまり、誰の言葉も耳に入らなくなって。龍一君が笑わせようとしてくれていても、心から笑えない。自分自身で閉じちゃった感じがありました」

 18日のショート本番、会場に向かうバスの中で木原は、三浦を見つめた。

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photograph by Manami Takahashi
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