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【動画】「早大・工藤、國學院・上原は1枚も2枚も…」馬場賢人が語る世界4位、仙骨“骨折”の焦り、そして最後の箱根2区への思い《徹底解剖:立教大学2025②》

2025/12/16

 箱根駅伝に挑む選手を動画でインタビューする連載「徹底解剖」に立教大学・馬場賢人選手(4年)が登場。学生ハーフで見事2位になり、日本代表にも名を連ねた大エース。ただその姿が箱根駅伝予選会のスタートラインにはなかった。何があったのか、そこからいかに復活を遂げようとしているのか。最後の箱根駅伝にかける思いについても話を聞いた。
 NumberPREMIERでは箱根駅伝直前の立教大学を徹底解剖。近日中に、小倉史也選手(4年)、高林祐介監督のインタビュー動画も公開予定だ。 

 10月の箱根駅伝予選会。本大会に進める最後の1校に立教大学の名が読み上げられると、思わず涙を流すエースの姿があった。

「ホッとしましたね。自分がいなくても通過できるとは思っていたんですけど、応援していて結構ギリギリの順位になってきて、結構不安だったので。でも、みんなが最後まで諦めずに持ってきてくれた。感動しました」

photograph by NIKE
photograph by NIKE

 4年の馬場賢人。チームの絶対的エースながら、予選会は直前のケガで走ることが叶わなかった。前回の箱根駅伝では花の2区を担い、区間7位と好走し、7つ順位を上げる活躍を見せた。勢いそのままに、2月の日本学生ハーフマラソン選手権で2位に入り、日本人学生歴代3位となる1時間0分26秒の好記録をマーク。そして、7月のワールドユニバーシティゲームズで日の丸を付け、ハーフマラソンで4位に入り、団体優勝に貢献した。

 立教大が55年ぶりに箱根路に復帰を果たした第99回大会(2023年)が1年時のことで、馬場はこの時から箱根駅伝で往路を担ってきた。チームの躍進を支えた一人と言っていい。

 だが、大学ラストイヤーの今季は夏に苦しんだ。これまであまりケガをしたことがなかったが、立て続けにケガに見舞われたのだ。

「ユニバーが終わって立ち上げようとした時に、腸脛靭帯や膝蓋靭帯を痛めてしまい、それが長引いて夏合宿はほとんど走れませんでした」

 それでも9月には復帰し、予選会に向けて走り始めた。それも束の間、今度は臀部に痛みが走ったという。

「距離走をやっていて、その最中は中臀筋が軽く張っているな、みたいな感じだったんですけど、練習を終えて着替えると歩けないぐらい痛かったです」

 診断は仙骨の疲労骨折。予選会の1週間前のことだった。

「ショックでしたね。日本人の先頭集団に食らいついていこうとイメージを立てていたので。チームにも貢献したかったですし、それができないんですから」

 チームは馬場抜きで予選会を戦うことになった。

「選手たちには“馬場がいてくれたら”というマインドはなかったのではないかと思います」

 高林祐介監督がこう話すように、馬場が不在でも十分に戦える手応えはあったという。だが、今回は全体的にかなりレベルが高かったこともあり、「ほぼ想定通り」に選手たちが走ったものの、思わぬ苦戦を強いられた。だからこそ、無事に予選会を突破し、馬場は安堵の涙を流した。また、苦しみながらも最後まで諦めずに力を振り絞る仲間の走りに胸を打たれていた。

予選会を通過して歓喜に湧く立教大学の選手たち photograph by Yuki Suenaga
予選会を通過して歓喜に湧く立教大学の選手たち photograph by Yuki Suenaga

世界の舞台で感じた工藤、上原の強さ

 高校1年時からNIKEの厚底シューズを履いていたという馬場に、シューズ選びで大事にしていることを聞いた。結果が伴うようになり、以前よりも感覚が鋭敏になってきたという。

「大学1年の時はアルファフライを履いていましたが、今年の夏のユニバーではヴェイパーフライ4を履きました。結果が伴ってからレースでの出力が大きいので、今は接地感や地面を掻くように蹴り出す感じがあるほうが好きですね」

 とはいえ、アルファフライも試しつつ、本番で足を入れるシューズを検討するという。馬場がどのシューズを選ぶかにも注目だ。

photograph by NIKE
photograph by NIKE

 動画では、以下のようなトピックについて触れている。

  • 箱根予選会「欠場」の深層
  • 予選会で見せた涙の意味は?
  • ワールドユニバーシティゲームズで4位の本音
  • 肌で感じた早大・工藤慎作、國學院・上原琉翔の強さ
  • ジョグシューズ選びで大事にする「感覚」
  • 負けたくない同期とは?
  • エースの自覚と箱根駅伝の希望区間

 ロードでの練習を再開しており、箱根には間に合う見込みだ。シード権獲得というチーム目標を果たすために、走れなかった予選会の分も箱根駅伝に力を注ごうと覚悟を決めている。世界の舞台を経験し、昨季以上に成長した姿を見せるつもりだ。(11月18日取材)

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