立教大学は、学校創立150周年を記念した「立教箱根駅伝2024」事業を2018年よりスタートさせ、2023年の第99回大会で55年ぶりの出場を果たしましたが、高林監督が就任した今年度はさらに躍進しています。チームマネジメントで心掛けていること選手の成長具合、箱根駅伝に向けて思い描く戦略、そして監督の重圧について、高林監督にたっぷり56分お話を伺いました。
「ここまでは100点満点でいうと80点ぐらいですね。当初掲げていた目標に対しての達成割合でいくと、『これぐらいでいってくれるといいな』と思っていた通りに学生たちが頑張ってくれました」
就任後すぐに全日本大学駅伝初出場を決め、10月の箱根駅伝予選会はトップ通過。そして11月3日の全日本大学駅伝では大会史上初、初出場でシード権獲得(7位)と、立教大学の存在感は大学駅伝界で日に日に大きくなっています。高林監督自身も手応えを感じているようです。
全日本大学駅伝では、レース後取材陣に「設定タイムが5時間16分45秒だったんですが、実際は5時間16分21秒でした」とコメント。その驚くべき的中度について聞くと「たまたまといえばたまたまです」としつつも、以下のように補足をしてくれました。
「シード権が大きな目標としてあったので、8番目にどんなときでも確実に滑り込めるタイムはどうか、と選手の調子を見て、だいたいこれぐらいかなと組んでいきました」
全日本は監督となって初めての駅伝だということもあり、しっかりとレース予想をした上で臨んだとのこと。自らが駒澤大学の選手時代に走ったコースであり、昨年までは駒澤大のコーチとして大会に臨んでいた経験も活かせたと語ります。
6区終了時点では11位とシード圏外だったものの、7区の馬場賢人(3年)が区間4位の走りで7位に順位を押し上げると、8区のキャプテン・安藤圭佑(4年)もしっかりと順位をキープ。特に馬場は各校のエースが集まる区間で、駒澤大・篠原倖太朗、國學院大・平林清澄、青山学院大・太田蒼生と現在の学生長距離界を代表する3人に次ぐ、区間4位という見事な走り。高林監督も「殻を破ってくれた」と馬場の走りを高く評価します。
「馬場はもともと力がなかったわけではないんです。それはチーム全体にも言えることで、高いポテンシャルは持っていました。ただ、しっかりと試合で(力を)発揮するやり方がわからないんだろうなというところがあり、僕の就任から半年ぐらいして色々と話をする中で、『こういう感じでもっていけば、これぐらい走れるな』という感覚が出てきたのかなと思っています」
箱根駅伝予選会でも全体15位、日本人3位で走った馬場選手。エースの自覚を感じてきてくれているのでは、と期待します。
そしてそもそも、初出場であり、尚且つ箱根予選会からわずか2週間後のレースだった全日本大学駅伝の目標を「シード権」と上方修正したことについて、何かチームの変化を感じたのですか? という質問をしてみると、驚きの答えが…。
動画ではほかにも以下のようなことを聞いています。
・全日本大学駅伝シード権の目標は「私のエゴから始まったんです」
・全日本大学駅伝、シード獲得のキーマンは?
・初めての“監督バス”体験「2号車で良かったです」
・立教大の「セルフマネジメント」文化はどのように確立してきた?
・箱根駅伝でのシード権獲得のために足りていないものはなにか
・藤田敦史監督、前田康弘監督…駒澤の先輩たちの背中を見て
・高林監督が「尊敬」、キャプテン安藤の姿勢
就任1年目ながら、どっしりとした風格をすでに感じさせる高林監督。箱根駅伝でも期待感を感じさせるチームの「いま」を感じさせる、話題盛りだくさんの56分のインタビューとなりました。ぜひご覧ください。(11月13日取材)
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