すでに開幕しているフィギュアの新シーズンですが、今回は9月30日に行われた日本代表合同記者会見から、男子をリードする鍵山優真選手、女子をリードする坂本花織の話題を中心に、今シーズンの展望について語ってもらいました。
「滑りが進化し過ぎちゃって…。4回転サルコウや4回転トゥーループは飛距離がで過ぎちゃって、抑えが効いてないですね。リンク(の広さ)も足りないという感じです」。野口さんは今季の鍵山選手についてこう話します。まだ新プログラムを滑り込めていない分、体からあふれ出すパワーを制御しきれていない印象だといいます。
その新プログラムは、SPではサウンド・オブ・サイレンス、FSではフラメンコをセレクト。今までの「若く元気」から、大人っぽいイメージへと雰囲気を変えてきました。「パワーを内に秘めながら、どう演じるのか。これができたらすごいですね。新展開だし、新しい魅力が磨かれます」
一方、男子フィギュア界トップに君臨するイリヤ・マリニン選手については、今年は4回転アクセルを入れずに滑りを磨いていく方向なのでは、と野口さんは推察します。プレオリンピックシーズンということ、これまで実績を積み上げてきた選手同士の戦いということもあり、「勢いでいくよりは、もっと深いところや新しい表現力を追求するシーズンだと思います」。
坂本花織選手の今季のプログラムは、SPがピアソラ、FSがシカゴ。非常に難しいプログラムで、これまで得意としてきたものとは違う、あえて難しいプログラムだといいます。特にシカゴは、これまであらゆる選手が演じてきた名曲。「大胆だけれど女らしく、美しくて妖艶」という世界観を、坂本選手がどう表現するのか。彼女の人間性についても言及しながら解説してくれました。
話題はほかにも
・フラメンコは「ものすごく詰め込んでいるプログラム」
・鍵山選手が取り組んでいるトレーニング
・5回転トゥーループはいつ見られる!?跳ぶとしたら誰が?
・坂本花織選手が曲を理解するためにしたこと
・坂本選手の内面とあらわれる演技
などなど、さまざまなテーマにわたりました。
この収録のあと行われたグランプリ第2戦のカナダ大会では、坂本選手が優勝。いよいよ始まったシーズン、ポッドキャストもともにお楽しみください。
(10月24日収録)
ポッドキャストをお聴きいただけるのはNumberPREMIER会員限定で、このページ下部でご視聴いただけます。
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています