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<Qちゃん、トレイルランに挑戦> 高橋尚子×山本健一 「山で走ることは、山で遊ぶこと」

2013/07/18
自然に囲まれた山で走るのは、絶対に気持ちいい――。
以前からトレランに興味を持っていた金メダリストが、
日本を代表するトレイルランナーと共に駆け、
走ることの楽しさと人間の潜在能力について語り合った。

本日発売の雑誌Number Do『日本百名山を再発見~あの山はもっと遊べる!~』、山登りの楽しみ方を様々な角度から探った今回の特集から、
高橋尚子さんと“山走りの達人”山本健一さんの体験記を特別に公開します!

 現役時代、走ることを誰よりも追求したQちゃん。そんなマラソンの女王に山を走ることについて教えてくれるのは、爽やかな笑顔がトレードマークのトレイルランナー、山本健一さん。高校教師をしながら、山を走ることを誰よりも楽しんでいる33歳だ。

普通の登山者なら1泊のところを、3時間で頂上へと到着!?

高橋 今日はよろしくお願いします。山は初心者なので色々と教えてください!

山本 こちらこそ。僕も高橋さんから「走ること」について聞きたいです。

高橋 今からいく甲斐駒ヶ岳ってどんな山なんですか?

山本 標高の低いところから頂上まで一気に走れるので、頂上でかなり達成感がある山ですね。あと変化が大きい。登山口のあたりは広葉樹、途中はコメツガ、シラビソなどの針葉樹になって、苔もブワっと出てきます。

高橋 景色が変わると気分も変わりますよね。

山本 はい。そこからさらに登ると高山木、ナナカマドとかダケカンバがでてきて、一気に視界が開けて岩場になる。ハイマツがあって、天然記念物の雷鳥がいて。ところどころに鉄のでっかい剣が刺さってます。

高橋 剣?

山本 山岳信仰が強いので、山伏の人が使ったものだと思います。上には祠があったり、お参りするところも沢山ありますよ。

高橋 そのコースだと、気候や天候によっても毎回まったく印象が違いそうですよね。

山本 そうなんです。晴れている日は富士山はもちろん、南アルプス、中央アルプスまで全部見えてスカッと気持ちいいですよ。でも、今日みたいに雲がちょっと出ているときも実はおススメなんです。山に雲が筋状にかかって、幻想的なかっこいい感じになるし、途中の樹林でも苔の緑がすごい映えるというか。

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photograph by Sho Fujimaki

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