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猛牛のささやきBACK NUMBER
「日本より緻密な野球を」ベネズエラ代表が完遂した“侍ジャパン撃破の戦略”世界一右腕が明かした「膨大な量のデータを共有」「実はモリシタの情報だけ」
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byNanae Suzuki
posted2026/04/23 11:04
準々決勝のベネズエラー日本戦。最後の打者となった大谷翔平を打ち取り、マウンドにはベネズエラ選手たちの歓喜の輪が…
マチャドは今大会7試合中6試合に登板。最速161kmのストレートと、160kmに迫るツーシーム、150kmを超えるチェンジアップなど、昨年オリックスで見せていた球よりグレードアップした球で打者をねじ伏せた。決勝のアメリカ戦で、回を跨いだ8回裏にブライス・ハーパーに同点2ランを打たれるまで無失点投球を続け、圧倒的な存在感を示した。その決勝では9回表に味方が勝ち越したため、勝利投手の栄誉も手にした。
オリックスの厚澤和幸投手コーチは、「ベネズエラで、勝ちパターンの8回を任されているということは……改めていいピッチャーだなと再確認した大会でした。優勝したチームの8回を投げていた人が、うちのチームに戻ってくる。昨年はちょこちょこやられたり、相性の悪い球場があったりしたけど、今年はもうそんなのなしで、こちらも信用して送り出そうと思っています」と期待を寄せた。
「世界一」を知る守護神の誇り
オリックスの時より球のスピードも威力も増しているように見えたのは、国の代表として臨む一発勝負の大会で、いつにもましてアドレナリンが出ていたからだろうと想像したが、それだけではないと厚澤コーチは分析する。
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「あっち(MLB)のボールのほうが、マチャドのパフォーマンスは出やすいんですよ。ツーシームにしろチェンジアップにしろ。ツーシーム系はより動きますから。日本のボールだと、数値的にはちょっと……。でもボールによって生きる変化球とそうでない変化球があって、マチャドに関しては、スライダーは日本のボールのほうが曲がるんです。だからWBCではスライダーはほとんど投げていなかったと思う。でも日本に来たら投げるでしょ。そういうことだと思います」
そして、「何よりも、世界一になった“自信”というのはすごいものがあると思いますよ」と付け加えた。
今季のマチャドは開幕から無失点投球を続けている。ランナーを出しても、動じることなく0で試合を締めくくる。マチャドは貫禄さえ漂わせながら言う。
「ベネズエラ代表の一員として戦えたことが、今シーズンにも非常にいい影響を及ぼしていて、充実して今戦えていると感じています」
リードして9回に繋げば、今季のオリックスには世界一を知る頼もしい守護神がいる。〈前編も公開中です〉


