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「今大会No.1の投手」大阪桐蔭・西谷監督もセンバツ優勝後、脱帽するほどの内容…智弁学園・杉本真滉、敗れてなお輝いた“3つの武器”とは
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間淳Jun Aida
photograph byJIJI PRESS
posted2026/04/05 06:02
智弁学園の杉本真滉は今大会のセンバツNo.1投手として実力を見せた
2回戦の神村学園戦は、投球術が光った。速球で押し込んだ花巻東戦のデータを逆手にとって、ギャップを使った。速球狙いの相手打線に対し、試合序盤からカーブやチェンジアップで打者のタイミングを外し、カットボールやスライダーも効果的に配した。
昨秋の公式戦でチームトップの14打点をマークした5番・国分聖斗選手は3度の得点圏で1本を出せず、4打数無安打に終わった。
打席の内容は引っかけた内野ゴロ3つと空振り三振。全て変化球で打ち取られ「ストレートとスライダーの見極めができませんでした。ストレートだと思ってスイングにいくと、同じ軌道から急に曲がってくるスライダーでした」と回想した。
大阪桐蔭戦では疲労からか球速は130キロ台だったが
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登板日の自身の調子や相手打線の特徴などを踏まえ、速球と変化球のどちらを主体に組み立てるのか、スタイルを切り替えられるところも杉本の強みとなっている。試合の序盤と終盤、場面や打者によっても使い分ける器用さも兼ね備えていた。
大阪桐蔭戦では疲労の影響もあったのか、速球の球速は大半が130キロ台にとどまった。本来の制球力も欠き、勝負所で甘くなった球を痛打された。ただ、大会を通じて収穫もあった。杉本は「狙って三振を奪ったり、試合中に修正したり、成長や収穫がありました」と前を向く。
頂点には、あと1つ届かなかった。それでも、準決勝までの好投も今大会ナンバーワンの評価も決して色褪せない。〈センバツ特集:下の【関連記事】へつづく〉

