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幼少期から「大阪桐蔭で野球がしたい」と…センバツ決勝で150球15奪三振の熱投 192cmの“怪物左腕”川本晴大とは何者か?「誘いが来て、迷わず決めました」
posted2026/04/03 06:00
センバツで4年ぶりの優勝を果たした大阪桐蔭の川本晴大。まだ2年生ながら、今大会では躍進を見せた
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田口元義Genki Taguchi
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JIJI PRESS
出版社が発売するセンバツ出場校の選手名鑑で大阪桐蔭のページをめくると、川本晴大の「好きな著名人」が錦鯉だとわかる。
本人が言うには「たまたま」だそうだ。
「アンケートを書く時になんも思いつかなくて。M-1で優勝(2021年)したことあったじゃないですか。その時から『面白いな』っていうのがあったんで」
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ツッコミ担当の渡辺隆より、ボケ担当の長谷川雅紀のほうが好きだそうだ。
著名人の好みは曖昧な川本ではあるが、プロ野球選手で目指すべき存在は明確である。
前田悠伍。
大阪桐蔭1年秋の明治神宮大会で鮮烈デビューを飾り、2年春のセンバツでは決勝を含む2試合に先発。13イニングを投げ23奪三振、防御率は0.00と、驚異的なパフォーマンスで甲子園をうならせた。
24年にドラフト1位でソフトバンクに入団した、この前田の系譜を受け継ぎし2年生左腕――川本はそう断定できるほどのピッチングを、甲子園で見せつけたのである。
初の全国で大躍進の2年生サウスポー
今年のセンバツ。全国初舞台となる熊本工戦で14奪三振の完封劇を演じた川本は、5試合中4試合に登板した。智弁学園との決勝では、強力と謳われた相手打線から15個もの三振を奪い完投した。
日本一の頂で川本が左腕を突き上げる。
決勝戦でのパフォーマンスを「100点」と自己評価した2年生は、春夏10度目の全国制覇を遂げた大阪桐蔭が世に送り出す逸材として、十分すぎるほどの異彩を放った。
大阪桐蔭に行って日本一になる――。
それは、川本が幼き頃から思い描いていた未来でもあった。

