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名将・大木武「残留しても退任させてほしい」織田秀和GMが語るロアッソ熊本“J3降格”のウラ側…ミシャにも森保一にもあった「6年目の魔のサイクル」
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宇都宮徹壱Tetsuichi Utsunomiya
photograph byTetsuichi Utsunomiya
posted2026/01/23 11:05
ロアッソ熊本の織田秀和GM。どんな思いで昨季のJ2最終節を迎えていたのか
「この人と一緒に仕事がしたい」大木武に惹かれた理由
今西が「理詰めの人」だったのに対して、織田には「直感の人」というイメージが強い。実際、ミシャを日本に連れてきたときも、オーストリアのグラーツで当人とサッカー談義をしているうちに「この人と仕事がしたい!」という直感が決め手となったという。ならば、大木についてはどうだったのか?
「一緒に仕事をしたことはなかったんですけど、同い年だし共通の友人もいたので、試合会場などでよく話す機会はありました。志向するサッカー、人間的な部分、いずれも魅力がある。自分本位だったかもしれないけど、僕の中では『いつかこの人と一緒に仕事をしたい』と。それが熊本で叶った、というのが実際のところです」
監督選びには直感を重視しつつも、その背景には確固たる自信がある。だからこそ、自分が選んだ指揮官には全幅の信頼を寄せる。それが織田にとっての「仕事の流儀」であり、広島でも熊本でも変わることはなかった。
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「無責任に聞こえるかもしれませんけど、自分の基本姿勢としては『現場は監督に任せる』なんです。選手起用や戦術に口を出すくらいなら、自分が監督をやったほうがいい。けれども私には、指導する能力やノウハウがない。監督でもない、指導者経験もない人間が、あれこれ口出しするのは、監督からしたら迷惑だろうなと」
そんな織田のスタンスの源流をたどると、やはり直属の師匠である今西に行き着く。さらに言えば、マツダ時代の「GM=今西、監督=オフト」というのが、当人にとっての理想的な関係性であった。
「僕がお手本としているのは、まさに今西さんとオフトさんの関係ですよ。ピッチの中はオフトさんがコントロールする。ピッチの外は今西さんがマネジメントする。僕と大木との関係性も、そうあるべきだという思いがありました」
<第3回に続く>

