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「どちらも行ける準備はしたい」先発・中継ぎとも課題山積のカープ投手陣で飛躍を期する3年目、常廣羽也斗の決意 

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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photograph bySankei Shimbun

posted2026/01/19 17:01

「どちらも行ける準備はしたい」先発・中継ぎとも課題山積のカープ投手陣で飛躍を期する3年目、常廣羽也斗の決意<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

昨季は7試合26イニングしか登板機会がなかった常廣。今季は飛躍できるか

 仮に既述した先発転向の3投手がローテーション入りしたら、彼らが昨季投げた投球回109回を誰かが補わなければいけないこととなる。今オフ、ドラフトで即戦力タイプを獲得した以外では、中継ぎ投手に目立った補強はない。新人を含め、現有戦力での底上げが求められる。

 注目されるのが3年目となる常廣羽也斗だ。23年ドラフト1位の球質は一級品であり、その可能性の大きさは誰もが認める。昨季までは主に先発で起用されたが安定感と継続性を欠き、昨季まで2年で通算3勝。登板数も先発7試合を含め9試合と物足りない数字となっている。ここまで悔しいプロ生活を送ってきたことは言うまでもない。ただ一方で、好パフォーマンスを発揮できない理由があったことも自己分析して理解できている。

「理解はできても、それをまだ技術として落とし込めていない。意識してやるのではなく、無意識にできるようにならないといけない」

潜在能力を発揮するために

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 一級品の球を安定して投げられるようになるには、投球フォームの再現性を高めることが求められる。登板数を重ねると体幹が緩み、フォームが崩れて球質や制球が乱れただけに、今オフは都内の施設に通い、あらためて体幹を強化してきた。パフォーマンスが上がれば当然チームに求められる。その働き場所が先発だろうが、中継ぎだろうが、こだわらない。それだけ一軍のマウンドに飢えている。

「大学のときから中継ぎやって、先発やって、また中継ぎということもやっていた。先発、中継ぎどちらも行ける準備はしたいし、どちらかしか行けないようじゃダメだと思う。まずキャンプ中は球数を投げてしっかりフォームをつくった上で、どちらでも行けるように結果を出してつかんでいかないといけない」

 環境の変化がポテンシャルを引き出す可能性もある。一端しか見せられていない力を発揮できれば、チームが抱える中継ぎ問題を解消する一手となるはずだ。

 キャンプからオープン戦へと入って行く中で、先発に挑戦する投手が再び中継ぎに回る可能性もある。昨季ケガでシーズンを棒に振った黒原拓未やふがいない成績に終わった塹江敦哉、昨秋キャンプでアピールした益田武尚らもブルペンの一角を狙っている。台頭したリリーバーが、いきなり勝ちパターン入りする可能性もある。2月1日から始まる広島春季キャンプでは、先発争いだけでなく、中継ぎ争いにも注目だ。

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