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青学大・原晋監督“じつはキーマン欠場の緊急事態”だった…大逆転優勝ウラ側「中央大に負けるかも」胃腸炎で急遽決定の1区16位も…黒田朝日の衝撃
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別府響Hibiki Beppu
photograph byNanae Suzuki
posted2026/01/02 17:55
往路で大逆転優勝を果たした青学大。じつは原晋監督が「往路のキーマン」と語っていたランナーが欠場していた
中央大の激走「ナメられている気もした」
その悩みに拍車をかけるように、当の藤原監督は事前のエントリー会見などでは「復路重視」を主張し続けていた。
「今年は復路まで勝負が縺(もつ)れる気がするんですよ。だから7区とかにエース級を置けたら強いですよね。それこそ吉居駿恭とか」
そんなコメントも残しながら、「吉居復路案」にも含みを持たせていたのだ。
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そして迎えた往路当日。中大が1区に起用したのは、藤田大智(3年)だった。
1万mで27分台の記録を持つエース格の選手ではあるが、箱根路では昨年初めて復路の10区を走って区間4位。吉居と比べれば、実績的には少ない。テレビでの解説陣も、スタートの号砲直後は「まずは各チーム様子見でスローになるでしょうね」という予測を見せていた。
一方で、その藤田本人は当日のレースをこんな風に振り返る。
「1区を走るのは、1週間前くらいに急遽決まって。ただ、もともと5区、6区以外はどこでもあるよと言われていたので、そんなに焦りはなかったです。相手がどうというよりは、とにかく区間賞を狙って走るつもりでいました。吉居さんからも冗談半分で『飛び出せよ!』と言われていて(笑)。
(スタート前に待機する)読売新聞本社に入ったら、みんなが『吉居じゃないんだな』と安堵していたのが伝わってきて……ちょっと自分がナメられている気もしたんです。それもあって、ハイペースに持って行ってやろうと思いました」
藤田は序盤からその言葉通りに一気に先頭に立つと、レースをハイペースへと持ち込んだ。入りの5kmで区間記録の吉居大和(2022年)を上回るタイムで通過すると、集団を一気に縦長の形へ持っていった。
藤田は序盤から集団を引いたにもかかわらず、終盤も粘り切って区間新記録での区間2位。
「総合的に見ると青学大と駒大がメンツを見る限り頭一つ、二つ抜けている印象があったので、その2チームよりは絶対に前で渡そうと思っていました。それがしっかりできたので、90点くらいはあげられると思います」
レース後には、そんな風に自身の走りを振り返っていた。
青学大の誤算…じつは急遽決まった1区
一方で、そのハイペースが“誤算”となったのが青学大の小河原陽琉(2年)だった。


