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「一番の強敵の後ろで…」ミュージアムマイル有馬記念制覇のウラにC・デムーロの“巧みな戦略”「年度代表馬の行方は?」大本命はやはり“あの馬”か 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKeiji Ishikawa

posted2025/12/29 18:17

「一番の強敵の後ろで…」ミュージアムマイル有馬記念制覇のウラにC・デムーロの“巧みな戦略”「年度代表馬の行方は?」大本命はやはり“あの馬”か<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

ミュージアムマイルを有馬記念優勝に導き、馬上で感極まるC・デムーロ。シャフリヤールでハナ差の2着に敗れた昨年の雪辱を果たした

 春秋グランプリ連覇を狙った4番人気のメイショウタバルは13着に沈んだ。序盤はスピードに乗れず好位を進み、途中から掛かり気味にハナに立つなど、自分の型にはめることができなかった。

年度代表馬の行方は?「やはり“あの馬”で決まりでは」

 皐月賞と有馬記念を制したミュージアムマイルのほかに今年JRA・GIを2勝したのは、安田記念とマイルチャンピオンシップを勝ったジャンタルマンタルと、桜花賞と秋華賞を勝ったエンブロイダリーだけだ。

 有馬記念を勝ったことで、ミュージアムマイルはJRA賞の最優秀3歳牡馬のタイトルをぐっと引き寄せたように思われるが、年度代表馬となると、やはり難しいのではないか。

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 最優秀3歳牡馬にしても、天皇賞・秋を勝って、ジャパンカップで僅差の2着だったマスカレードボールを、そう大きくリードしているわけではない。直接対決の結果が考慮される性質ではないにせよ、マスカレードボールは天皇賞・秋でもダービーでもミュージアムマイルに先着している。一年を通じて高いレベルで活躍したという点が評価され、きわどい票差になるか、下手をするとミュージアムマイルを上回るかもしれない。

 最優秀3歳牡馬のタイトルですら磐石ではないのに、いわんや年度代表馬をや――ということで、年度代表馬はフォーエバーヤングで決まりではないか。香港最強馬ロマンチックウォリアーに逆転勝ちしたサウジカップ、日本馬として史上初めて制したブリーダーズカップクラシックと、今年GIを2勝。同じ2勝でも、日本のみならず、世界に与えたインパクトの強烈さは比べるまでもない――というのが普通の感覚だろう。先週アップした本稿に書いたように、私には投票権はないが、記者投票がどうなるか、楽しみに見守りたい。

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