箱根駅伝PRESSBACK NUMBER

全国高校駅伝「エース区間トップ3」“全員が早大進学”の衝撃…「令和の三羽烏として切磋琢磨したい」黄金ルーキーの視線は箱根駅伝の先に? 

text by

和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

PROFILE

photograph bySatoshi Wada

posted2025/12/24 17:03

全国高校駅伝「エース区間トップ3」“全員が早大進学”の衝撃…「令和の三羽烏として切磋琢磨したい」黄金ルーキーの視線は箱根駅伝の先に?<Number Web> photograph by Satoshi Wada

都大路の1区トップ3に入った福島・学法石川の増子陽太、西脇工・新妻遼己、鳥取城北・本田桜二郎はいずれも早大に進学

 また、3人には及ばずとも、八千代松陰高の上杉も実績のある選手だ。中学時代には、全日本中学校選手権で3000m7位入賞を果たし、高校では1年目から全国高校駅伝に出場。1年時2区8位、2年時2区6位という結果を残している。今回は1区14位だったが、チームの5位入賞の大きな力になった。花田監督はもちろん上杉にも高い期待を寄せている。

「声をかけた時点では、長い距離はそこまで得意じゃなかったんですが、この秋になってチームのエース格に成長してきました。彼もまだまだ伸びしろのある選手です。私も大学に入った時に“三羽烏”と呼ばれましたが、実際には櫛部(静二)君、武井(隆次)君とは力の差があり、3番目の選手でした。2、3年でベース作りをして、3、4年目でチームの主力になるような選手に育ってほしい」

 かつて指揮官も大学生になったばかりの時期になかなか結果が伴わず苦戦した。それでも、腐ることなく奮闘し、大学3年時、4年時と一皮剥けた活躍を見せた。そんな自身の姿に上杉の未来を重ねていた。

「“令和の三羽烏”として3人で切磋琢磨」

ADVERTISEMENT

「“令和の三羽烏”として3人で切磋琢磨していって、ゆくゆくは世界を目指してやっていきたいと思っています」

 こんな言葉を口にしていたのは本田だ。

「今回は気持ちの弱さでは負けていなかったと思うんですけど、ただ単に実力で負けました。陸上始めてからまだ2年半なのは自分の強み。経験も知識も足りていないので、そこの部分を大学でいろいろ学びながらカバーしていって、最終的には2人にリベンジできるようにしたいと思っています」

 中学から第一線で活躍してきた2人に対して、経験の浅さを伸びしろと前向きに捉えて、大学でのさらなる飛躍を誓っていた。

「同級生に強い人たちがいますし、環境も整っているので、世界を目指すなら早稲田かなと思ったので、早稲田大学を選びました。とても楽しみというのが率直な感想です。強い人たちがいる環境の中で、ケガと体調不良に気をつけて練習を積めば、増子君にも勝てるようにはなると自分では思っているので、頑張っていきたいと思います」

【次ページ】 3人の視線は…「箱根の先」に?

BACK 1 2 3 4 NEXT
#増子陽太
#本田桜二郎
#新妻遼己
#学法石川高校
#鳥取城北高校
#西脇工業高校
#早稲田大学
#花田勝彦
#鈴木琉胤
#佐々木哲

陸上の前後の記事

ページトップ