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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
全国高校駅伝「エース区間トップ3」“全員が早大進学”の衝撃…「令和の三羽烏として切磋琢磨したい」黄金ルーキーの視線は箱根駅伝の先に?
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和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2025/12/24 17:03
都大路の1区トップ3に入った福島・学法石川の増子陽太、西脇工・新妻遼己、鳥取城北・本田桜二郎はいずれも早大に進学
増子は中学時代からこの世代をリードする存在だ。福島・鏡石中3年時には、石田洸介(現・SUBARU)が持っていた3000mの日本中学記録を5年ぶり更新した。学法石川高に進んでからも、トラックでも駅伝でも活躍。昨冬から貧血に苦しみ今季はインターハイは東北大会で敗退したが、日本選手権には出場した。そして、11月に5000mで高校歴代3位となる13分27秒26の好記録をマークした。
新妻は、中学時代から全国の舞台で増子と激闘を繰り広げてきた。西脇工業高に進むと5000mで実績を重ね、昨季は2年生にしてインターハイ6位、国スポ2位の好成績を残し、今季は両大会でチャンピオンに輝いている。
一方、本田はスピードが持ち味。昨季まで在籍していた福岡・大牟田高に入学し本格的に陸上を始めると、めきめきと力を付けていった。昨季はインターハイで1500m4位。全国高校駅伝ではエース区間の1区を任され区間2位と好走した。この春に鳥取城北高に転校し、規定によりインターハイ路線には出場できなかったが、9月のU20日本選手権では3000mと5000mの2冠を成し遂げている。
「今後がすごく楽しみな選手たち」…早大監督も期待
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これまで3人がそろって同じレースを走る機会はなかなかなかったが、いずれも記録だけでなく勝負強さをも備えた選手たちだ。今回の都大路ではそれを証明して見せた。
「増子君は、この1年は貧血があったりとなかなかうまくいかなくて、私が勧誘していた時もずっと調子が良くなかったので励ますことが多かったです。そんな中で、秋ぐらいからすごく良くなってきました。この1年の苦労が彼の成長につながったのかなと思います。
新妻君は、去年はなかなか勝ちきれないことが続きましたが、今年はインターハイなどでしっかり勝つレースを見せています。今回の都大路では増子君に競り負けましたけど、スピードもスタミナもある選手です。本田君は、本格的に競技を始めたのはたぶん高校からだと思うので、まだまだこれからという選手ですし、やっぱりラストスパートがすごい。今年は転校などもあり環境の変化があったなかでも、しっかり結果を出しています。いずれも、今後がすごく楽しみな選手たちです」
これが花田監督の3人の評だ。

