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「スポ根に見えたとしても…」巨人・石井琢朗二軍監督の考える“猛練習”の真意「ある程度の量は当然」「岡本和真の代わりはいない、けど」 

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赤坂英一

赤坂英一Eiichi Akasaka

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photograph byHideki Sugiyama

posted2025/12/17 06:02

「スポ根に見えたとしても…」巨人・石井琢朗二軍監督の考える“猛練習”の真意「ある程度の量は当然」「岡本和真の代わりはいない、けど」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

世間からはジャイアンツ若手を“猛練習”で鍛え上げることを期待されている石井琢朗二軍監督だが、単なるスパルタ指導をするつもりはないという

「継続に自分なりのプラスアルファがあってこそ、本当の力になる、ということです。例えば全体練習で同じメニューに取り組みながら、やらされていると思いながら継続するのか、それとも、決められたメニューの中でこれを意識してやろうと、自分なりの具体的な目的を持って継続していくのか。

 嫌々ながらやった継続はマイナスにしかなりません。与えられたメニューに対して、よし、俺はこれをやろう、と意識を持った取り組みの継続がプラスアルファの力になる。そのプラスアルファこそが選手の力、ひいてはチーム全体の力になって、実戦で発揮できる力へとつながっていく。

 そういうプラスアルファを、ファームの選手にどれだけ意識付けさせることができるか。若い選手を育成するに当たって大事なのは、そういう意識付けだと僕は思っています。

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 はっきり言って、もともと素質のある子はこっちが何も言わなくても育つんですよ。こっちが1つ言ったら、3つできちゃうぐらい素質のある子は、勝手に伸びていく。

 でも、実際には、こっちが3つ言っても1つもできない子のほうが多い。そういう子をどう育てるか、どうやってプラスアルファを身につけさせるかとなると、やはり僕たちが地道に意識付けをしていくことが必要なんです」

意識付けでランニングの効果も変わる

 例えば、一見単純な準備運動に見えるランニングひとつ取っても、意識付け次第で大きく効果が変わってくるという。

「単なる体力強化のためだけに走るのではなく、下半身と上半身の“連動性”を意識して走ってほしい。地面を蹴る下半身の“反力”を上半身に伝えれば、それが上半身の力になって、プレーの持続性や再現性につながる。今の若い選手には、そういう意識がちょっと欠けてるんじゃないか。

 上半身の強化というと、どうしてもウエートトレーニングが中心になりますよね。そうやって身につけた筋力で、打者ならスイングスピードや打球の速度、投手なら投げたボールのスピードや回転数と、大きく数値を伸ばしている。

 しかし、いくらパンってすごい数値が出ても、それが続かないんですよ。何回も何回も継続することができない。そういう持続性、再現性を身につけるには、ランニングの連動性を意識して走ること、地面の反力を下半身から上半身に伝えることが大切なんです」

【次ページ】 岡本和真の代わりは?

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