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「それでも投げるのが楽しい」中日左腕エースがメジャー挑戦→リリーフ転向で異例の3連投→マイナー契約宣告「日本で伝えられない」孤独な奮闘 

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山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

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posted2025/12/04 17:01

「それでも投げるのが楽しい」中日左腕エースがメジャー挑戦→リリーフ転向で異例の3連投→マイナー契約宣告「日本で伝えられない」孤独な奮闘<Number Web> photograph by Getty Images

喜びも苦しみも味わった1年だった

リリーフとして「毎日が新しい感覚」

 ブルペンコーチのリッキー・ボーンズからは、失点した内容と結果よりも、3連投を引き受けたことについて労いを受けた。優勝争いやポストシーズンでない限り、レギュラーシーズンでは2連投まで、というのがメジャーの基本だ。そんな環境がありながら、小笠原にその役目が巡った。日本時代、リリーフの経験は中日で1年目の2016年、2年目の17年を合計して5試合ほど。慣れないポジションでも生き残りをかけて、懸命に左腕を振った。

「プロ野球1、2年目で(中継ぎは)5試合しか投げていない。実質10試合(以上)をリリーフで投げるのが生まれて初めて。毎日が新しい感覚です。今夜投げるかもしれない、という毎日で練習も先発のように追い込んだりできない。でも、楽しいです。勉強ができるので」

 キャッチボールの強度を調整し、ウォーミングアップでの運動量も負荷がかかり過ぎないように調整する。もがきながら、8月からの2カ月はメジャーリーガーとして勝負した。それは小笠原にとって財産になった。

シーズン終了後、衝撃の知らせが…

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 しかし、その献身にも関わらずシーズン終了後にはメジャー40人枠を外された。背景にはメジャー特有の事情がある。ナショナルズはシーズン途中、7月にデーブ・マルチネス監督とマイク・リゾGMが解任された。小笠原の獲得と起用に関わった2人がチームを去るということは、今回の処遇と無関係ではない。つまり、小笠原もメジャーでは戦力外、とみなされている状況だと言える。

 さらに厳しい状況に陥った左腕だが、マイナー契約からはい上がるモチベーションは全く失っていない。

 シーズン中、来季もメジャーリーガーで戦い続けたいという思いを強くした出来事がある。それは、恐怖と隣り合わせの瞬間に訪れた。〈つづく〉

#2に続く
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