将棋PRESSBACK NUMBER
「角換わり以外は木刀」藤井聡太&羽生善治“将棋2大天才”NHK番組で爆笑…深い“永瀬拓矢格言”も永世竜王も1600勝もステキな観る将マンガ
text by

千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida
posted2025/12/02 06:00
11月の将棋ハイライト。詳細なイラストは関連記事などからご覧になれます!
その日の対局開始時に〈相手の方の存在感をどう感じるかは、自分のコンディションの物差し〉と興味深い感覚を語った藤井竜王・名人、AIへの向き合い方について羽生九段が藤井竜王・名人に積極的に質問するなど目が離せない1時間だったわけですが、わずか数秒で観る将にインパクトを残したのは、永瀬九段でした。藤井竜王名人と戦い続けた証言者として、現代将棋の戦型について語り始めるやいなや……。
〈角換わり以外の将棋は木刀なんですね。私の印象は。角換わりは真剣……日本刀とか。そのぐらい違う印象で〉
木刀・真剣発言は絶妙手なのでは
これぞ永瀬九段といった言い回しで、ワイプに映る羽生九段も藤井竜王・名人も見つめあって思わずニッコリ。僕ら夫婦など視聴者を含めれば、文字通り爆笑シーンだったのではないでしょうか(笑)。「この表現、2025年の“将棋流行語大賞”筆頭候補だよねえ」と妻氏が語るとともに、編集担当さんは永瀬九段の表現力にうなっていました。
ADVERTISEMENT
「木刀というパワーワードに引き付けられちゃいますが(笑)、永瀬先生の発言は〈木刀だと、一撃では多分勝負は決まらないんですが、角換わりだと一撃で決まってしまうんですね〉と続くんです。AI研究の最先端で突き進んでいく角換わりは、一手でも緩むと均衡が崩れてしまうと評されるだけに、一太刀が命取りとなる真剣にたとえたのは、深い“絶妙手”なのではという」
たしかに。でも登場したお三方に、切れ味勝負の角換わりではなくとも力強い〈木刀〉でボコボコ叩かれても、それはそれで激痛なんじゃないかとも……(笑)。
冗談はさておき、そこで語られた内容は将棋を超えた普遍的な内容でもあり、将棋ファン以外にもぜひ見てもらいたい内容でした。今年も残すところあと1カ月。将棋界の面白い出来事をまた目に焼き付けていきたいと思います!〈将棋特集:つづく〉

