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「ベストか次善手しか」「指し手が的確すぎ」藤井聡太の恐るべき精度に屈した永瀬拓矢だが…高見泰地は「王将戦、いい番勝負になる」と見るワケ

posted2026/02/04 06:02

 
「ベストか次善手しか」「指し手が的確すぎ」藤井聡太の恐るべき精度に屈した永瀬拓矢だが…高見泰地は「王将戦、いい番勝負になる」と見るワケ<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

おなじみの藤井聡太vs永瀬拓矢。王将戦でも実現したこのカードの戦いを高見泰地が語る

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大川慎太郎

大川慎太郎Shintaro Okawa

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日本将棋連盟

藤井聡太王将(竜王・名人、棋聖、王位、棋王と六冠=23歳)に永瀬拓矢九段(33歳)が挑む第75期王将戦。第2局を間近で見つめた高見泰地七段(32歳)に、両者の将棋をどう感じ取ったかを聞いた。〈NumberWebインタビュー/全2回〉

“序盤に見える”51手目が最大の勝負どころ…なぜ?

――王将戦第2局、最大の勝負どころとして挙げた局面ですが、まだ51手目なので本格的に駒がぶつかっているわけではありません。序盤のように見えますが、最大の勝負どころですか。ずいぶん早いですね。

「そうなんです。まずその直前の4六に歩を打った手は、形を整えながら相手に手を渡した意味もあります。ここまでの流れとしては、まず先手が攻撃の形を作りました。それに対して後手が攻めてきて、今度は先手が受けに回ったんです。攻守が頻繁に入れ替わっているので、急所が見えづらいんですよね」

――ここから後手は9筋の歩を突き捨てて、9六の地点に歩を垂らしました。藤井王将は香でその歩を取り、永瀬九段は4三の金を5四に上がって中央を厚くしました。ここで封じ手になり、初日が終了しました。

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「すでに後手が少し苦しくなっていると思います。永瀬九段としては9筋を突っかけてアヤをつけてから金を中央に上がり、局面を複雑化させるのがプランだったと思います。ただ封じ手が自然な好手でしたね」

これを指しすぎにできる人は藤井王将以外にいるでしょうか

――7四の地点に歩を打った手ですね。素人目にはぼんやりしているようにも映ります。

「後手の右桂を跳ねられないようにしていて、さらに無理攻めを誘っています。先手は右桂が使えそうなので、後手の右桂を使えないようにするのは非常に価値が高い。その後も永瀬九段は勝負勝負とアヤをつけていくのですが、藤井王将の指し手が的確すぎて困ったのではないでしょうか。全く間違えませんでしたから」

――9筋の突き捨てがよくなかったとしたら、永瀬九段の代案は何ですか?

【次ページ】 恐ろしいことに藤井王将はベストか次善手しか

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