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甲子園の風BACK NUMBER
大阪の高校野球界に「まさかの異変」…秋季大会ベスト16に“公立の進学校”が3校の衝撃 強豪ひしめく“日本屈指の私学激戦区”に何が起きている?
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沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/11/26 11:40
大阪の秋季大会でベスト16に進出した公立進学校の八尾高校。他にもあわせて3校が勝ち残るなど、勢力図に微妙な変化が
ただ、格上の相手と戦ううえで重要なのは四球、エラーをどれだけ少なくできるか。そのふたつをなくすことで、強豪とも同等の戦いができると言われているが、長田監督はこう考える。
「ピッチャーを中心とした守り、バッテリーミスが少ないこと。あとは全体として試合にいかに落ち着いて入れるかも大事です。ピッチャーに関してはフィールディングもかなり気を遣っています。それと、真っすぐ以外に自信のある球を持てるようにすることです。スライダーなどはある程度練習すれば身につきますけど、チェンジアップのような球を普段の練習から習得していけたらと思いますね。
練習時間は限られていますが、ある程度守備はしっかり固められるようにしています。今年のチームはその点では少し弱いところがあったんですけど、全体的な守備で見るとある程度はできるようになってきました。そういう意味では負けにくいチームになったのかなと。3回戦の大阪高校戦ではホームランを打たれましたが最後まで粘り強く戦えたと思います(4-3で勝利)。その辺りも含めて、私学に関する拒否反応や壁は、年々取っ払いつつあるような気はします」
グラウンドは他の部と共用…練習は2時間以下の日も
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八尾高校の練習場は、いわゆる学校内の普通のグラウンドだ。
通常は15時過ぎから練習を始めるが、週に2度ある7限授業の日は練習開始が16時過ぎ。ただ、練習がオフの月曜日を除く平日4日も他の部活と共用のためグラウンドを全面使えるのは2日しかない。
19時の完全下校に備え、18時15分には練習を終えて片付けやグラウンド整備をするため、準備などを入れれば練習時間が2時間確保できない日もある。

