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甲子園の風BACK NUMBER
大阪の高校野球界に「まさかの異変」…秋季大会ベスト16に“公立の進学校”が3校の衝撃 強豪ひしめく“日本屈指の私学激戦区”に何が起きている?
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沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/11/26 11:40
大阪の秋季大会でベスト16に進出した公立進学校の八尾高校。他にもあわせて3校が勝ち残るなど、勢力図に微妙な変化が
それでも長田監督の言葉は前向きだ。
「普段から練習と勉強を両立するという面でも切り替えをしなければならない。その分、生徒たちはタイムマネジメントが普段からできているので、もともと切り替えやすい環境なんです」
グラウンド全面を使用できる火曜日はノックやバッティングなどがメインとなるが、他の部活との共用となる水曜日、金曜日はウエイトトレーニングやバドミントンの羽根打ち、走力に特化したトレーニングなどメニューに工夫を凝らしている。
「やるからには本気で甲子園を目指したい」
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「その中で、基本的な練習を繰り返し、体感させる。ウチでは先輩が自分の練習をしながら後輩を教えて成長できる土壌があるんです。先輩から教えてもらったものを生かしながら次の世代へも引き継げるような、そういう伝統も作っていきたいと思っています。
正直、公立高校が府内でベスト8まで行けたら周りから見れば“頑張ったな”となるんですけど、やるからには本気で甲子園を目指したい。それはずっと変わらずに指導を続けています」
実はこの秋に限らず、大阪では前述の三国丘や今夏の府大会でベスト8まで勝ち上がった豊中など、進学校が勝ち残る傾向が高くなっている。そのウラには、近年の大阪府特有の「ある理由」がある。
<次回へつづく>

