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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
井端監督がホメた「(曽谷は)良かったねー」現場記者が聞いた…WBC30人枠に急浮上する“意外な2人”、コーチが「足のスペシャリストは絶対必要」
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNanae Suzuki
posted2025/11/22 11:20
野球日本代表・井端弘和監督(50歳)。「(WBC代表の内定について)選手には年内、遅くても年明けすぐには伝えたい」と語った
「サニブラウンに勝った男」として知られる日本ハムのスピードスター、五十幡亮汰外野手だ。第1戦では7回に代走で出場し、いきなり初球から盗塁成功。しかし株を上げたのはすでに証明済みの「足」ではない。その後守りについたセンターで8回にファインプレー。先発出場した第2戦はライトとセンターの守備をこなし、7回2死一、二塁の場面では、ダイレクト送球で走者を刺し「肩」もアピールした。
打席では内野安打をもぎ取ったり、粘って押し出し四球を選ぶなど、相手にとっていやらしい打者として存在感を発揮。「持ち味が出せて良かった」と振り返りながらも「送球はそれていたので細かい部分をもっと突き詰めたい」と向上心を見せた。
亀井善行・外野守備走塁コーチが言う。
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「足だけでなく守備でのいいプレーも彼の魅力。足のスペシャリストは絶対に必要だし、人数が限られているから、複数ポジションを守れるとか、そういう人材はめちゃくちゃ貴重。周東が先発するケースや、もしかして怪我することもあるわけだし、その次の人選も大事になってくる」
前回大会では周東が代走のスペシャリストを担った。準決勝・メキシコ戦で1点ビハインドの9回無死一、二塁で代走として出場。村上の打球がセンター方向に飛んだ瞬間スタートを切り、二走・大谷を追い抜かしそうな驚異的なスピードでサヨナラのホームに滑り込んだ名場面は誰もが記憶しているところだろう。
ただ、この3年間で周東は「走りのスペシャリスト」を超越し、ソフトバンクの主力打者として活躍。侍ジャパンでもセンターで先発する可能性は十分あり、そうなれば、ここぞの場面で代走や守備固めを担える“切り札”がもう1枚必要となってくる。五十幡が評価を上げているのは、まさにその“スペシャリスト”としての1枠なのだ。
国際大会でのメンバーの構成は、スター選手以上に「左のリリーフ」、「守備固め」、「代走の切り札」などスペシャリストの人選が肝となってくる。曽谷や五十幡は、日韓戦でその可能性を示してみせた、というわけだ。
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さて、30人のWBC代表枠を巡る争いの中で早くも“当確”ランプが灯った意外な選手がいる。


