- #1
- #2
侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
井端監督がホメた「(曽谷は)良かったねー」現場記者が聞いた…WBC30人枠に急浮上する“意外な2人”、コーチが「足のスペシャリストは絶対必要」
posted2025/11/22 11:20
野球日本代表・井端弘和監督(50歳)。「(WBC代表の内定について)選手には年内、遅くても年明けすぐには伝えたい」と語った
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Nanae Suzuki
◆◆◆
2連覇を目指すWBC本番まで3カ月余り。3月7日の第2戦に激突する韓国との前哨戦には、2試合とも4万人超の観客が東京ドームに詰めかけた。
日の丸を背負うメンバー30人を絞り込む「最終選考」。そう銘打って行われた試合だったが、実際には“アピール合戦”というには寂しい顔ぶれだった。阪神の佐藤輝明内野手や村上頌樹、石井大智の両右腕、ソフトバンクの周東佑京外野手など、リーグ優勝の立役者であるスター選手がコンディション不良などを理由に、事前に出場辞退。また、今オフにポスティングシステムでメジャー移籍を目指す村上宗隆内野手(ヤクルト)、今井達也投手(西武)らの招集も難しく、本番を想定した実戦で選手を試したかった井端弘和監督にとっては酷な状況となった。
ADVERTISEMENT
欠けたポジションを補うため、代表の椅子を争うというよりは、さらに先を見据えた若手選手も急遽招集された。DeNA・石上泰輝内野手は、「8番・二塁」で先発した第2戦で勝ち越しの2点タイムリーを放つなど躍動。22歳のドラフト1位ルーキー・佐々木泰内野手は、広島で今季一度も守ったことがないファーストで連日先発し、勝負強いバッティングを見せた。
ロッテで1年目の今季108試合に出場した西川史礁外野手は、レフトで2試合フル出場。第1戦では、2死二、三塁の得点機で迎えた4回の第2打席でライト線へ2点タイムリーヒットを放ち、しっかりと爪痕を残した。
「佐々木はやったことのないポジションをカバーしてもらったし、石上も慣れていないポジションでよく頑張ってくれた。いきなりこんなところにぶち込まれてね……シーズン最後まで野球をやってもらったので本当に感謝しています。それぞれが成長した時にまた、こういうユニフォームを着て頑張ってほしいと思います」
そう話した金子誠ヘッドコーチの言葉は偽らざる思いだろう。3人ともWBCのメンバー入りは難しいものの、2028年ロス五輪での活躍が期待される成長株。2試合で見せた活躍は決して徒花にはならないはずだ。

