「“まさかの”デュプランティエで7失点炎上」阪神・藤川球児監督の誤算…ソフトバンクコーチが明かす「正直、予測していた」「直球狙い、カーブは空振りOKの作戦」 

「誰が先発で来てももともとそんなに対戦経験はないですし、トラジェクトアークで軌道であったり、映像で配球であったりというのは見ていたので、実際対戦してもそんなに驚きはなかったです」

「トラジェクトアーク」とは、ソフトバンクが今シーズンから導入した最新鋭のバーチャル打撃マシンだ。対戦する投手の映像がスクリーンに等身大で映し出され、同じ高さと角度から飛び出してくるボールを打つことができる。投じる球種は全て、球速や回転数などが忠実に再現される高性能マシンで、ドジャースの大谷翔平が活用していることでも知られている。

打撃マシン「トラジェクトアーク」。対戦投手の映像を流し、球種、球速、ボールの回転数などを正確に再現する　©KYODO

　栗原はこの日の全体練習後に「トラジェクトアーク」でデュプランティエ対策を確認しながら打ち込んでいたそうで、事前の“予行演習”も万全だったというわけだ。

　強力打線を目覚めさせたという意味で、完全に裏目に出てしまった「先発・デュプランティエ」の奇襲作戦。流れはこのままソフトバンクに傾くのか。12球団トップの防御率1.46を誇るソフトバンクのモイネロの先発が予想される甲子園での第3戦は、シリーズの大きな山場になる。