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「“まさかの”デュプランティエで7失点炎上」阪神・藤川球児監督の誤算…ソフトバンクコーチが明かす「正直、予測していた」「直球狙い、カーブは空振りOKの作戦」

posted2025/10/27 17:01

 
「“まさかの”デュプランティエで7失点炎上」阪神・藤川球児監督の誤算…ソフトバンクコーチが明かす「正直、予測していた」「直球狙い、カーブは空振りOKの作戦」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

日本シリーズ第2戦。阪神先発のデュプランティエは約2カ月半ぶりのマウンド。1回2/3を7失点と炎上した

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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Hideki Sugiyama

 絵に描いたようなメッタ打ちだった。阪神が先勝して迎えた日本シリーズ第2戦。巻き返しを期すソフトバンク打線が、阪神先発のジョン・デュプランティエ投手に襲いかかった。

 1点を追う1回、先頭の柳田悠岐が緩いカーブに体勢を崩されながらもレフト前ヒットを放つと、周東佑京はストレートを捉えてライト前に運び無死一、二塁。ここで二塁走者の柳田が判断を誤って飛び出してアウトになる走塁ミスが出たが、なお1死一、二塁とチャンスを作り、栗原陵矢が低めのカーブを拾って同点タイムリーヒットを放った。

 さらに「6番・一塁」でシリーズ初先発の主砲・山川穂高が、151kmのストレートを迷いなく振り抜いて右中間フェンス直撃の2点タイムリーヒットを放ち、一気に3−1と勝ち越し。2回も攻撃の手を緩めず、周東と近藤健介のタイムリーなどで5点目を加えてデュプランティエを先発マウンドから引き摺り下ろした。

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「走塁ミスが出た後、栗原が打ったのが大きかった。あのままだったらデュプランティエを立ち直らせることになっていた。山川のタイムリーも良かった」と小久保裕紀監督は会心の表情。その後、山川の3ランホームランなども飛び出して打ちも打ったり14安打10得点の大勝。1勝1敗と五分に戻しただけでなく、俄然チームが勢いづく大きな勝利となった。

なぜ“先発隠し”は意味がないか?

「先発・デュプランティエ」は、阪神・藤川球児監督の会心の“奇襲”だった。CSの順番通りなら第2戦はダブルエースの一角である才木浩人の先発が有力視されていた。しかし、ここでデュプランティエを抜てき。故障のため、8月9日のヤクルト戦を最後に一軍での登板から遠ざかっていた助っ人右腕をあえて投入した。

 情報戦も仕掛けていた。日本シリーズを前に、報道陣に先発ローテーションが漏れないよう、先発候補の5人は練習中にあえて同じ動きをするなど徹底。実際に先発投手の順番は、限られた一部のコーチにしか伝えられておらず、正捕手の坂本誠志郎でさえ直前まで誰がどの順番で投げるか知らなかったという。

【次ページ】 打撃コーチ「とにかく直球狙い。カーブは空振りOK」

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