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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「何が起きたか把握できない…」箱根駅伝予選会“名門が続々落選”のなぜ…17秒差敗退の法大は「例年なら10位以内にいけるタイムなのに」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byShigeki Yamamoto
posted2025/10/21 11:07
10年以上箱根路にあった伝統のHマークが次回は見られなくなることに
「自分がタイムを稼ぐ立場でしたので、それができず、主将としてもみんなに申し訳ないです。今回、チームは万全な状態では臨めなかったですが、そのなかでメンバーはしっかりと走ってくれた。例年なら10位以内はいける合計タイムでしたが、それでも11位に終わったのは、ライバルが力をつけたということですし、力負けしてしまったと感じています」
花岡は、63分35秒で84位。野田が29位(62分36秒)、大島が32位、平井蒼大が74位(3年・63分28秒)と上々の走りを見せ、1年生の太田煌も63分50秒で101位と好走した。花岡の沈んだ表情には、自分の走りに対する悔しさもあったが、全員がいい走りをしたはずなのに、「なぜ落選したのか」という思いを打ち消すことができない戸惑いが見えた。
想定したレースはできていたにもかかわらず……
今回の法政大の10時間37分13秒は、気温などのコンディションが似ていた第100回大会の予選会では、7位相当(6位立教大:10時間37分06秒)になる。前回大会の予選会は、気温が30度近い異常なコンディションゆえにサバイバルレースになり、走り切ることが優先になって、設定タイム云々という戦いではなかった。
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今回も暑くなる予想があり、そのためにスタート時間が1時間5分、早められた。暑さを回避できたため、必然的に全体のタイムが上がった。法政は、エースクラス、集団組もほぼ設定通りに走り、10番目の湯田陽平兵(3年)が154位(64分23秒)で、大幅に遅れる選手もいなかった。
想定したレースはできていたのだ。それでもあとひとつ、順位がついてこなかった。17.4キロで12位だった日体大にラストでかわされた格好になったが、坪田監督にとって、まさに「理解できない」という衝撃的な結果だった。
もうひとつの伝統校、明治大には何が起きていたのだろうか。
〈全2回の1回目/明治大編を読む〉

