- #1
- #2
箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
名門、古豪がまさかの落選? 箱根駅伝“波乱の予選会”…大躍進に歓声を浴びた“ある新興校”も「大学から『もう強化費は出せない』と言われていて…」
posted2025/10/20 11:03
今季から大志田秀次監督が就任した古豪・明治大も予選会12位で通過はならず
text by

小堀隆司Takashi Kohori
photograph by
Shigeki Yamamoto
今年も最後の最後まで大激戦となった箱根駅伝の予選会。10チームという枠を争い、名門や古豪も含めてほんの数秒が明暗を分ける結果となった。その緊迫の現場をレポートする。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
10時間38分54秒の総合タイムで予選会12位に沈んだのが、通算65回の本戦出場を誇る明治大である。
今年4月に大志田秀次監督が新たに就任したが、2年振りの復活は果たせなかった。
名伯楽が監督就任も…高かった予選会の壁
東京国際大を創部からわずか5年で箱根駅伝出場に導いた名将も、やはり半年余りでチームを変革するのは難しかったのだろうか。終わったばかりのレースを、大志田はこう振り返る。
ADVERTISEMENT
「この予選会で大事なのは、後半にどう余力を残すかですが、それがうまく行きませんでした。後半15km以降に伸びを欠いたのが、大きな敗因かなと思います」
元々、明大にはスピードのある選手が多く、1000m走×10本といったスピードを生かす練習は得意だった。そのため、夏合宿ではその本数を24本に増やしたり、練習の意図を丁寧に説明したりしながら、苦手な距離の克服に努めてきたという。レースの3週間前には10マイル走で刺激を入れて、状態の良い選手を送り出した。
それでも、予選会の壁は高かった。
「やっぱり13kmからの細かいアップダウンだったり、それを克服するまでの練習が足りなかったです。土台ができていなかったので、しっかり距離を踏ませると、翌日から走れなくなる選手もいました。決して6カ月が短いとか、足りないではなくて、その期間に僕が教えられなかったところに問題があったのかなと思います」

