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“米国戦収穫なし”ネットだと酷評の日本代表だが「良い・悪いトライが。鈴木唯人は3バックならW杯当確」取材記者に電話で直撃…意外な時差問題も 

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photograph byDylan Buell/USSF,Getty Images

posted2025/09/11 06:00

“米国戦収穫なし”ネットだと酷評の日本代表だが「良い・悪いトライが。鈴木唯人は3バックならW杯当確」取材記者に電話で直撃…意外な時差問題も<Number Web> photograph by Dylan Buell/USSF,Getty Images

アメリカ戦、0-2の敗戦を喫した日本代表。現地で取材記者によると「良いトライと悪いトライ」があったという

「そうですね。彼の特長は、ピッチの状況に合わせて臨機応変にプレーできる点です。アメリカ戦では相手のプレスに対するパスコースの“出口”となるなど、精力的なプレーでした。その一方でプレーエリアが低い位置になった分、ゴールに近い局面でプレーする機会が増えなくなる。鈴木選手自身もそこの歯がゆさと難しさを語っていました。あと以前書いた鈴木唯人選手の記事で、1つ話しておきたいのですが……」

――と言いますと?

「6月、鈴木選手の臨機応変な判断力を称賛した記事のなかで、名波浩コーチが逆のアイデアを提示した記述が、違う意図で伝わっているようで。そもそも鈴木選手は監督やスタッフの要求を無視するタイプではなく、所属するフライブルクでも『どんどん厳しいこと言ってくれているから嬉しい』と、むしろ成長の糧にしたいタイプなんです。加えて名波コーチの姿勢についても『自己主張できる選手を嫌うことなく受け止める、包容力と柔軟性』と記しています。とはいえ、一部で曲解された責任は僕にあります。批判は真摯に受け止めますが、2人ともお互いにリスペクトを持って意見交換していることは、念を押したいです」

解説の柿谷も絶賛…3バックならW杯当確では

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――なるほど。

「あと、鈴木選手の奮闘に関してはもう1つ……前半35分の決定機を演出したシーンです」

――伊東選手の滑り込みながらのシュートはGK正面を突きましたが、ショートカウンターが完結した決定機でした。

「彼の守備時の立ち位置と読みと反応が素晴らしかった。鈴木選手は右サイドに開いた相手右センターバックのマークについていたのですが、相手リベロの縦パスをカットした。ちなみに、U-NEXTで解説を務めていた柿谷曜一朗さんも絶賛していたようですね」

――「素晴らしいセンスだ」と話していました。

「でも、鈴木選手にあのシーンについて聞いたら、『あのシーンは普通に……』と」

――そうなんですか?

「柿谷さんが絶賛するような判断を、サラッとできてしまうのは頼もしいですよね! ちなみに、そこはフライブルクですごく指摘されている部分だそうです。『監督やコーチ陣とのミーティングが毎週ある。個人の成長を間違いなくできている』と言ってましたね」

――成長著しい鈴木選手ですが、日本代表における序列はどう見ているでしょうか。

「そこが焦点ですよね。彼のベストポジションは2列目だから、本大会で3-4-2-1をメーンに使うならメンバー入りは当確かなと思います。ただし4-2-3-1をメーンにすると、南野選手、鎌田選手、久保建英選手がいる中で割って入れるかどうか……まだ未知数ではあります」

アメリカ時差の“意外な問題”

――メキシコ戦で気になったことと言えば、もう1つ。アメリカ西部から東部への移動による時差の影響です。終盤、日本の選手たちの足が止まったように見えましたが。

「それはかなりあったと思います。0-2になって、選手たちが攻撃への意識が強くなったことで、逆に守備のほころびを生んでしまったところはありますけど――最後の猛攻を受けた原因は、やっぱり時差は影響したのかなと思います。当日に加えて、メキシコ戦後のスケジュールを含めて今後詰めたい課題が出たと感じます」

――それはどういうことでしょうか?〈つづく

#2に続く
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