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ケガ人続出サッカー日本代表DF…W杯へのカギはやはり冨安健洋では「余裕を持つ、は言い過ぎかもですが」遠藤航イベントで語った“守備センス”
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by「月刊・遠藤航 The REAL PICK UP MATCH」提供
posted2025/09/04 17:01
遠藤航のトークショーにゲスト出演した冨安健洋
「90分のなかで押し込まれない時間帯がない試合は、ほとんどない。プレミアリーグだったら特にそうですね。『今は押し込まれている時間だ』ということを僕だけではなく、チーム全員がわかっていれば、(不用意に)飛ばなかったりできるわけですから」
冨安の話が実に頼もしいと感じたワケ
押し込まれた局面で上手く対応できなかった例として象徴的なのが、日本代表にとっての2018年ロシアW杯の初戦、コロンビア戦で浴びた同点ゴールの場面だ。
前半39分、1-0でリードしていた日本は、ペナルティーエリア手前右サイドでFKを与えた。相手キッカーがボールに近づいたタイミングで、壁に入った選手ほぼ全員が一斉にジャンプした。すると、日本が作った壁の下にボールを通すシュートを放たれた。
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壁の中には冷静で知られる選手もいたが――平常心を失ったからこその失点だった。大会初戦の緊張感も関係したとはいえ、そういうミスが起きてしまうのがサッカーの世界だ。
だからこそ、今回のトークショーにおける冨安の話は実に頼もしい。もしも次のW杯で日本代表が同じようなシチュエーションに置かれたとしても、彼ならば周囲を巻き込んで、別の振る舞いをするだろうからだ。
田中碧も認める“左足の質”の秘密とは
この話題は序の口だ。今回のトークセッションでは、他の日本人選手が絶賛する冨安の能力の秘密も明かされた。
冨安を絶賛する人物の代表格が、プライベートでも仲が良い田中碧である。
今シーズンからプレミアリーグの舞台で戦う田中は、冨安が利き足ではない左足で蹴るボールの質の高さを絶賛している。ただ、それは冨安の才能やセンスによってもたらされたものではなかったという。一体、どういうことなのか――。〈つづく〉

