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阪神・佐藤輝明が「プロ5年目で初めてLINEにすぐレスしてきた」大学恩師が驚いた“好調の自己分析”とは…「フォームの理解が深まった」!?
posted2025/08/31 11:05
今季好調の要因を聞いたLINEへの佐藤輝明の返事の内容もさることながら、恩師がそれ以上にビックリしたこととは……?
text by

喜瀬雅則Masanori Kise
photograph by
Hideki Sugiyama
「岡田(彰布)監督は、あのタイプ、嫌いやと思いますよ」
田中秀昌は、こちらの“ファン目線”という言葉を借りた下世話な質問に、真正面から答えながら、思わず笑った。その一方で、佐藤の方は「何とも思ってないんと違いますか」。
とはいえ、岡田の厳しさは、佐藤の“5年目の覚醒”の基礎になったと田中は見ている。
ユニホームの第1ボタンが……
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「僕、ものすごく気になっていたことがあったんです」
ルーキーイヤーからの2年間、監督は矢野燿大だった。選手に寄り添う兄貴風のマネジメントスタイルは、今どきの自主性重視だ。だからなのか、佐藤がユニホームの第1ボタンを外してグラウンドに立っている姿が、田中は気になってしょうがなかったという。
「ええか、大山(悠輔)選手でも留めてるんやで。だから、留めなあかんで」
老婆心ながら、田中はLINEでそうメッセージを送ったのだという。
岡田が阪神監督に復帰した直後だから、2022年の秋季キャンプのことだ。佐藤は侍ジャパンの強化試合に出場したため、キャンプは途中合流。ふと、テレビのニュース映像を見ると、きちんと第1ボタンも留めて、ユニホームを着ている佐藤がいたという。
「岡田監督や平田(勝男)ヘッド(当時)に言われてるんやなと思って、それはええことやなと僕は思ったんです。しんどかった、ということは、絶対にそんなことはないと思いますよ。だって、大学での4年間でも、結構、ね」
遅刻癖に厳しく言い聞かせて
田中も、佐藤には大学時代、私生活から厳しく接していたという。
「あいつね、4年間でも結構……これ、言うてもええけど、遅刻、ようしたんです。世間では、松井秀喜(巨人~ヤンキースなど)も遅刻する、っていうけど、松井秀喜の遅刻と佐藤輝明の遅刻は、全然違います。あいつには、プロに行ってほしかったから、やっぱり厳しく指導するじゃないですか、人間的な部分を。大学へ来て、ちょっと戸惑ったことはあるかもしれませんね。そら、もまれていないところから近大に来たら、大変なんとちゃうかな? もうマイペースな男なんでね」

