テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平からのハグ…剛腕新人ニッコリ「よし、ショウヘイのカバーに」「またサインほしいけど」ライバルが憧れる日常
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNanae Suzuki
posted2025/08/11 11:00
ブルワーズ戦前、練習での大谷翔平。視線の先には怪物ルーキーが……
ブルワーズは試合前にみっちりバント練習や投内連係を行うなど、どこか“日本的”で細かい野球をする。誰もが知るようなスーパースターはいなくても、投手力、守備力ともにハイレベルだ。ドジャースは前カードでこのブルワーズに3連敗。ポストシーズンでは同一リーグのドジャースの強力なライバルになる可能性が高いとみられ、私は「ポストシーズンでは大谷選手と対戦する可能性がありますね」と水を向けた。
すると、ミジオロウスキーは「あるかもしれないね。できれば対戦したくないけどね」と屈託のない笑みを浮かべていた。その笑顔はどちらかというと、「できれば対戦したい」という風に見えた。素直に応援したくなる選手だった。
盗塁→送球直撃で痛そうだったが
試合は初対戦となったブルワーズの24歳右腕クイン・プリースターに3打席封じられ、9回も抑え右腕トレバー・メギルの98.7マイル(約159キロ)直球に押し込まれ左飛。2打席目以降は全て初球を打ったが、持ち味の積極的なスイングは結果に結びつかなかった。併殺崩れで一塁に残った6回。今季13個目の盗塁となる二盗を決めたが、ワンバウンドした捕手の送球がみぞおち付近に直撃し、痛みでしゃがみ込む場面もあった。
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ただ、ロバーツ監督は試合後に「大丈夫だ。明日も出るだろう」と強調。チームも前半戦を7連勝で終えていた好調ブルワーズに零敗を喫し、対戦成績はこれで今季4戦4敗となった。
またサインしてほしいけど…しつこいのは避けたい
その後、念のためブルワーズ側のクラブハウスに向かうと、メギルがまだクラブハウスに残っていた。
オールスターで2度取材させてもらったとあって、私の顔を見ると「Oh~!」と力強い握手で出迎えてくれ、自然とこの日左飛に打ち取った大谷の話になった。



