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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「父が自己破産、家に借金取りが…」元サッカー日本代表に“壮絶な過去”「子どものころ、めっちゃ貧乏で」少年時代の太田宏介が母に誓った約束
text by

占部哲也(東京中日スポーツ)Tetsuya Urabe
photograph byKosuke Ota
posted2025/08/10 11:03
元サッカー日本代表・太田宏介の少年時代。小学生時代にプレーした「つくし野SSS」では10番をつけた
大好きな丸いボールがあり、仲間がいて、遊び場があった。プロサッカー選手を引退して1年半。7月に38歳を迎えた太田は目を細め、少年時代を懐かしみながら言う。
「小学生の時のつくし野SSSでは、泥警だけして練習終わったりとかした。サッカーをしない日もあった(笑)。でも、とにかく楽しくて、大好きな場所だった。だから、親御さんから『どうしたらサッカー上手くなりますか?』って聞かれたら、こう言います。『親が子どもたちに口出しをしないで、とにかく褒めて、褒めてあげてください。とにかく楽しんでやれる環境にしてあげてください』って」
しかし、中学に入ると穏やかな生活が一変した。
「自宅に借金取りが…」
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学校から帰ると、家の周りには「怖い人」=借金取りの姿があった。少年ながらも家族に起きた異変に気付いた。
「中1の時に父親が自己破産して、家も追い出されて……。引っ越した家では小さなちゃぶ台を3人で囲んで『一日でも早くここから脱出しよう』と話し合った。だから、家族の結束は今でもめちゃくちゃ強い。今でも、LINEグループでささいなことでも報告する関係ですね。でも、今、思い出してもそこからの生活はもう大変だった」
一軒家を追い出され、古びたアパートへ移り住んだ。両親も離婚。環境は劇的に変わった。ただ、その過酷な環境が、サッカーへの覚悟を強く決めさせた。
「絶対にプロになって母親を楽にさせる」
太田少年は周囲のサポートを得ながら、夢に向かって走り出していく。
◇◇◇
過酷な家庭環境にいた太田はなぜサッカーを続けられたのか。そして、現役最後のクラブに町田を選んだ理由とは? 〈後編に続く〉


