酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
村山実、江夏豊にJFK…阪神ベストナインは投手も難しい「なんで俺がいないねん、おーん」と岡田彰布に言われそうだが…サトテルを入れたワケ
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/08/02 11:04
本塁打王争いを独走する佐藤輝明。昭和と平成以降から“阪神ベストナイン”を作るとしたら?
しかし戦力はともかく、これだけ「うるさ型」の選手が集まれば、誰が采配をとってもモメそうだ。野球になるのか? と思うが――監督は巨人、阪神両方の監督を歴任した藤本定義しかいないだろう。
開幕前なら三塁・新井、一塁・大山だったが
【平成以降】
今春にこれを作っていたら、三塁に現広島監督の新井貴浩、一塁に大山悠輔にしたと思う。
しかし今季のサトテルの大進化を目の当たりにして――思い切って入れることにした。
ADVERTISEMENT
筆者は京セラドームでオールスターのホームランダービーを観たが、サトテルは最上段の客席まで打球を打ち込んでいた。清宮幸太郎に一本差で負けたが、飛距離は圧倒的。こんなのは23年春の大谷翔平の打撃練習以来観たことがない。これは化けるだろうという判断だ。二塁は堅実な和田。赤星はトップバッターとして必須。鉄人・金本、安打製造機マートン。先発は、毎年3000球を投げたメッセンジャーもスタメンに名を連ねる。
〈打順〉
1(中)赤星憲広
2(二)和田豊
3(右)マートン
4(左)金本知憲
5(三)佐藤輝明
6(一)新井貴浩
7(遊)鳥谷敬
8(捕)矢野輝弘(燿大)
〈投手陣〉
(先)メッセンジャー
(先)能見篤史
(救)J.ウィリアムス
(救)久保田智之
(救)藤川球児
救援を重視した布陣。JFKも入れておきたい。甲子園のチケットはとるのが至難の業になっているが、90年近い阪神の歴史をたどって、今から球史で初めての「黄金期」が始まるかもしれないと思った。監督は、選手としては外してしまったこともあるし「ARE」の記憶も真新しいので、岡田彰布としたい。
「ええんちゃう、おーん」
終戦記念日が近い。ここで紹介できなかったが、戦前の職業野球で「伝説」を創った元祖二刀流の景浦將、初代キャプテンの松木謙治郎、日系二世で捕手として活躍したカイザー田中(田中義雄)の名前も記しておきたい。〈第1回からつづく〉


