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「対立構造になってごめん」即和解の香川真司と内田篤人…“SNSが知らない”高校からの友情「あの時シンジはスゴかった」旧知記者が見聞きした話 

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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posted2025/07/27 11:00

「対立構造になってごめん」即和解の香川真司と内田篤人…“SNSが知らない”高校からの友情「あの時シンジはスゴかった」旧知記者が見聞きした話<Number Web> photograph by VI-Images/Getty Images

シャルケとドルトムント時代の内田篤人と香川真司。高校時代から2人を知る記者が見た関係性とは

 取材に対して内田は「受け取る方への配慮が足りなかった」「(香川との)関係に甘えた部分があった」と反省。また、番組の趣旨とはかけ離れて自分と香川とのやりとりに注目が集まったことも「申し訳ないです」と平謝りだった。

 イベント当日、内田は「やってしまった」と言わんばかりの表情を浮かべていた。まさに後悔先に立たずだが、言ってしまったものはもう消えることもない。とはいえ、「和解」が想像よりも迅速に行われていたことに安堵した。

SNS、ネット上で散見される書き込みについては…

 さて、内田と香川は「甘えてしまう」ほどの関係なのか。長年取材を積み重ねてきた上での答えは――語弊を恐れずに言えば、イエスだ。SNSやネット上では〈内田から香川へのリスペクトがない〉〈信頼関係がない〉などという書き込みが散見されたが、それに関しては極端な見立てだと感じる。

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 あらためて、2人の関係性について振り返る。

 1988年生まれで現在37歳の内田と、89年生まれで36歳の香川が初めて出会ったのは今からちょうど20年前のこと。この時は代表などのチームメイトとしてではなく、対戦相手としての出会いだった。

 2005年9月に行われた仙台カップ国際ユースサッカーに2人は出場した。高校3年生だった17歳の内田はU-18日本代表の右サイドバックでレギュラーとして活躍していた。

 一方の香川は16歳の高校2年生で、U-18東北選抜として参加している。「東北に香川あり」と聞こえはするものの、いわば幻のような存在だった。

 日本代表はこの大会、クロアチアに3-0で勝利し、第2戦はブラジルに2-3で敗れた。内田は2試合にフル出場。対する香川はブラジル戦(0-4)に63分まで先発出場。続くクロアチア戦は前半途中から出場し1ゴールを決めた。チームとしては1-2で敗れたものの、中盤でボールを受け、スルスルと前線に上がり強烈な右足シュートを決めた香川は、一気に大会の主役に躍り出た。

「あの時のシンジはすごかった」根源的なリスペクト

 そして迎えた第3戦のU-18日本代表vsU-18東北選抜で、内田も香川も先発した。

 当時のU-18日本代表は内田だけでなく、梅崎司、吉田麻也、槙野智章、安田理大、柏木陽介らのちにA代表やプロで活躍する選手の名が連なり、粒揃いのチームでもあった。

 だが、このチームが東北選抜に2-5で敗れたのだ。

 香川は得点こそなかった。しかし中盤や右サイドで自在にパスを操ると、2アシストで勝利に貢献した。それまで全くの無名だった香川は、この大会で全国的に知られるようになり、香川自身も人生の転機に挙げる活躍だった。高校2年生にしてセレッソ大阪との契約に結びついたのは、この仙台カップがあったからこそである。

 内田(他の日本代表選手もだが)は、この時の香川の衝撃をいつまでも話題にした。

【次ページ】 香川もシャルケ内田のCL躍進をリスペクトしていた

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