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「首位阪神に10ゲーム差」巨人は、なぜここまで落ちてしまったのか? 岡本和真の離脱で“4番不在”の影響「現実的には2位確保が目標か…」
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鷲田康Yasushi Washida
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/07/25 19:14
前半戦を終え、首位阪神に10ゲーム差をつけられ3位に甘んじている巨人・阿部慎之助監督
「なかなかね、一発でドーンというのが期待できないから……」
阿部監督は若手選手をやりくりしながら、どうしても送りバントやエンドランなどベンチが動くことで活路を見出すしかない打線の現状をこう語る。
後半戦開幕後の30日の中日戦では二軍調整を続けてきた戸郷が先発の予定だ。岡本も7月中には打撃練習も再開される見込みで、8月中には一軍復帰の可能性が高いという。
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「何が起きるか分からない。だから決して諦めることなく最後までやり抜かないといけないから。日々、全力で行く」
7月22日に山口寿一オーナー(読売新聞グループ本社代表取締役社長)への報告を行った阿部監督は後半戦に向けた意気込みをこう語った。
現実的には“2位確保”が目標か
もちろん数字の上で可能性が消えるまでは、あくまで優勝に向けて戦うと言わざるを得ないだろう。しかし現実的にはAクラス、できれば2位確保というのが、今後の巨人の目標になるはずである。その上でクライマックスシリーズ(CS)を睨んだ戦いをどうできるか。そこが残りシーズンの巨人のテーマとなってくる。
順位には関係なくとも7試合を残す阪神戦で、どう“コンプレックス”を払拭できるような戦いができるか。CSという制度がある限り、日本一の可能性はペナントレース独走の阪神ともほぼイーブンに残している。
だからこそ――エースと4番が戻ってきたチームで、「日々、全力」で戦うしかない。

