「ユウキ！ユウキ！」大歓声は異例…河村勇輝（24歳）はなぜNBAシカゴ・ブルズと契約できたのか？ 「最悪の試合」から始まった“短期決戦”の舞台ウラ 

　最終戦、ユタ・ジャズとの試合で、河村はさらに期待を超えてきた。それまであまり決まっていなかった3Pショットを9本中6本決め、ノールックパスやビハインドザバックパス、アリウープパスなど、すばらしいパスを連発。テンポをコントロールし、ディフェンスでも激しく相手をマークし、20得点、10アシストと、大会中2度目のダブルダブルを記録した。

　まさに、サマーリーグ集大成のような試合だった。

「アシストの部分は僕の強みだと思っていますし、ゲームコントロールの部分は誰にも負けられないと思っていた。そういった部分で（結果を出し）、プラスマイナス（出場時間帯の得失点差）のところで、この3試合しっかりとプラスで終われたっていうことは、よかったんじゃないかなと思う」

ジャズ戦では3Pシュートも光った　©︎Garrett Ellwood/NBAE via Getty Images

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　しかし、だからといってこれで満足というわけではない。

「ツーウェイ（契約）だったり、本契約を目指す上でもの足りない部分はたくさんあったと思いますし、もっとよくならないといけないなというふうに思っている」と河村。

「（今後の課題は）コンスタントにしっかりと結果を残し続けること、またリムあたりのフィニッシュだったりとか、ミドルジャンパーのところだったり、あとは正確なパス、ターンオーバーの部分ですね。簡単なライブターンオーバーをして相手にイージーレイアップをさせることがないように。今日もそういったミスがあったので。そこは必ず修正しないといけないところかなと思います」

　この翌日、ブルズは河村勇輝とのツーウェイ契約を発表した。まずは第一関門突破。しかし、まだ道半ばであることは変わりない。シカゴに舞台を移して、河村のNBA挑戦は続く。

〈後編に続く〉