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史上最高額の100億ドル売却でレイカーズに高まる進化への期待。
posted2025/07/15 09:00
バス家がオーナーを務める間にNBAファイナルに17度出場し、11回優勝した
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宮地陽子Yoko Miyaji
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Getty Images
米時間6月18日、オクラホマシティ・サンダーとインディアナ・ペイサーズがNBAファイナルの熱い戦いを繰り広げている最中に、ロサンゼルス・レイカーズ売却のニュースが全米を駆け巡った。長年チームを所有し、地元から愛されてきたバス家が、MLBドジャースの筆頭オーナーでもあるマーク・ウォルターに筆頭オーナーの座を譲ることで合意したというのだ。チーム評価額は100億ドル(約1兆4500億円)。3カ月前のボストン・セルティックス売却時の61億ドルを大きく上回り、米プロスポーツチーム史上最高額となった。
スモールマーケットの2チームが優勝争いをする裏での、大都市チームの史上最高額更新。皮肉な出来事だと思うかもしれないが、実際は、どちらも今のNBAの成功の証だった。スモールマーケットのチームでも優勝する戦力を揃えられるリーグのシステムがあり、その結果、チームの価値が上がっているのだ。実際、リーグの収益は毎年右肩上がりで、来季からは11年間で760億ドルの放映権契約がスタートする。新規参入を希望する都市もいくつかあり、近いうちにエクスパンション・チームの交渉が始まる見込みだ。新規参入チームの加入費が現30チームで分割されることを考えると、ウォルターにとっても、またとないタイミングでの買収だった。
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