ワインとシエスタとフットボールとBACK NUMBER
「“韓国への劣等感”は皆無だ」E-1優勝…日本代表元監督トルシエがズバリ「リュウノスケはクボに似てるが」“お気に入り18歳MF”を絶賛
posted2025/07/23 17:20
E-1優勝メンバーの一員となった佐藤龍之介。18歳の新鋭をトルシエは高く評価している
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
韓国でおこなわれた東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会の男子は、ともに全勝同士の日本と韓国が最終節で対戦し、1対0で韓国を下した日本が通算3度目の優勝を飾った。森保一監督としては、前回大会(2022年)に次ぐ連覇である。どちらも国内組による編成とはいえ、東アジアナンバー1の座をかけた日韓の戦いを、フィリップ・トルシエはどう見たのか。
実は試合当日、トルシエは生で試合を見ることができなかった。翌日に録画を見てもらい、その夜に電話があった。
「今、試合を見終わったところだ。印象がフレッシュなうちに話をしたい。これから始めよう」
ADVERTISEMENT
トルシエが総括する東アジアE-1サッカー選手権を、全3回にわけてお伝えする。まずはその第1回から〈全3回。第2回につづく〉。
徹底した守備意識で…良質なサッカーではなかったが
――韓国戦、ジャーメイン良は初戦の香港戦に続き、再び素晴らしいゴールを決めました(8分)が、後半は圧倒的に韓国に支配されました。どう分析しましたか?
「まず、森保一監督がこの大会で構築したのは、韓国戦のためのチームだった。最大の問題はフィジカルであり、日本はフィジカルのレベルでも十分に応えることができた。とりわけ守備陣は、身体能力が高く屈強だった。
韓国戦の日本は守備的だった。最終ラインは強固で、特に空中戦でその力を発揮した。規律もよく保たれて、常にプレスをかけ続けた。それが相手のパスをスムーズに通させなかった。そして後半になると、植田直通と宇野禅斗(ともに77分)を投入してさらに守備を強化した。
森保は本当に注意深く試合に臨んだ」
――具体的には、どの点でしょうか。

