「“韓国への劣等感”は皆無だ」E-1優勝…日本代表元監督トルシエがズバリ「リュウノスケはクボに似てるが」“お気に入り18歳MF”を絶賛 

「フィジカルかつアスレチックな戦いになることを、彼はよくわかっていた。決していい試合ではなかったし、特に後半の日本は、自分たちのフィールドに釘付けにされて、相手陣内に入ることすら容易ではなかった。ボールの支配も難しく、徹底した守備意識で戦い抜いた試合だった。

　ただそれは、これからも伸ばしていかねばならないことではある。守り切ることの重要さを認めて、相手に得点を許さない。それもまたひとつのチャレンジだ。素晴らしい試合でも良質なサッカーでもなかったが、日本は確かな存在感を示した。やるべきことをやって勝利を得た。

　森保がチームを勝利に導いた。彼はチームを構築して香港戦を戦い、中国戦ではそのチームを温存した。そして韓国戦は、初戦とほぼ同じメンバーで臨んだ。フィールドプレイヤーで中国戦から連続スタメン出場したのは望月ヘンリー海輝だけだった」

オオサコのファインセーブ、強い気持ちで守り切った

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――あとはゴールキーパー（大迫敬介）の働きでした。

「繰り返すが、森保は試合に向けて入念に準備した。ただ、初戦から日本は、アタッキングサードにおける連係の欠如を露呈し、その弱点はその後の試合でも繰り返された。日本が優勝できたのは、守備力のおかげだった。

　力で相手を上回れば勝利は得られるが、相手を破壊することでも勝利は得られる。日本は相手のプレーを破壊した。とりわけ後半の韓国は、完全にゲームを支配してクオリティの高いプレーを見せた。決定機も何度も作り出し、その度にGKの大迫がファインプレーで得点を阻止した。日本が勝利を得たのは、強い気持ちを持って守り切ったからだった。

最終予選出場組の大迫。韓国戦ではファインセーブで完封勝利に貢献した　©Kiichi Matsumoto

　さらには日本の選手たちが屈強であることも認識すべきだ。韓国の前線の選手は長身で体躯も大きかった。ライバル意識も強く、彼ら相手に守るのは簡単ではない。それでも日本は守り切った。

　使命を達成した森保には、心から祝福の言葉を贈りたい。優勝という唯一の目標を達成したのだから。満足していることだろう」

空中戦でも韓国と…守備的な日本も興味深い

――空中戦は長い間日本の欠点のひとつで、あなたの時代もそれは変わりませんでした。その点を森保は改善したといえますか。

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