4球団競合ドラ1でも…「プロ7年間でまさかの0勝」あの“消えた天才サウスポー”が高校野球“名門校”の監督になったワケ「恩師に恩返しを…」 

　女子プロ野球界でできるだけ長く指導の場に立つことが、自分のミッションだとも思っていた。

　その後、母校での指導の機会を与えてくれた原田監督の傍らで投手コーチとしてチームを支えていくことに従事したが、恩師の去り方はあまりにも突然でショックも大きかった。

予想外だった恩師の「退任」

「自分は監督をやりたくて高校野球界に戻ってきた訳ではなかったんです。でも、ああいう形（※不適切指導により今年3月に退任）で（原田監督から監督を）引きつぐことになるとは思っていなかったので……。原田監督のもとでずっとコーチとしてチームを支えていくつもりでした」

2014年のセンバツを制した原田前監督だが、体罰問題で今年3月に退任　©JIJI PRESS

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　それでも前は見なくてはいけない。

　長年、部長としてチームを支えている森村俊輔部長に加え、2年下の具志賢三コーチもこの春から指導陣に加わり、主に3人体制でチームを見つめていくことになった。3人はそれぞれ平安で主将を経験したという共通点がある。

「自分の形を教えるのではなく、一人一人の形を指導者が見つけてあげる。人それぞれのスイングのポイントがあるので、それを見つけて、選手たちのものにしてあげることが自分たちの役目だと思っています」

　この春の府大会では初めて監督として采配を振るった。

　特に府大会初戦では、近年京都の高校野球をリードし、昨夏の甲子園覇者でもある京都国際に1－0で粘り勝ちしたことが大きかったと川口監督は言う。

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