4球団競合ドラ1でも…「プロ7年間でまさかの0勝」あの“消えた天才サウスポー”が高校野球“名門校”の監督になったワケ「恩師に恩返しを…」 

「最近、京都国際にはずっと勝てていなかったので、この勝利は大きかったです。監督になったばかりの自分の手腕が問われる中で、もしそこで京都国際に負けていたら（自分の高校1年の夏のように）、新しい監督がまた負けたんかとか、ファンの方に何を言われるか分かりませんから（苦笑）。まずは京都国際に勝てたことが、夏に繋がっていくと思います」

　そして熱望するのが、智弁和歌山との公式戦での“再戦”だ。

　かつて夏の頂点を争った主将同士だった中谷仁監督は、18年秋から母校の監督となり、21年夏には全国制覇。今春のセンバツでは準優勝と、着実に指導者としての実績を挙げている。

ADVERTISEMENT

「中谷監督は（高校野球監督としては）先輩ですし、尊敬に値する存在。早く追いつきたい思いは常にあります。練習試合ではよく試合をさせてもらっていますが、もちろんいつかは公式戦で対戦したいですね」

　智弁和歌山をはじめ、喜多隆志監督が率いる興国とも練習試合をよく組んでおり、同世代の監督との交流も徐々に深まっている。

「新生・平安」初の夏大会へ

　そうしていよいよ夏の戦いが始まる。”新生・平安“となった今年。でも、名門の矜持はしっかり受け継いでいかなければならない。

「あらためて大変なことは感じますが、春の経験である程度は予測できることも増えたので、それをどうカスタマイズしていけるのか。今はドキドキよりも楽しみの方が多いです」

　回り道をしたからこそ、窮地に立った選手に寄り添った指導者でありたい。

　名門・龍谷大平安の先頭に立つ比類なきエースは、大きな野望を胸に抱き、母校のタクトを握る。

#1から読む

「次は完全試合を…」超ビッグマウスも話題に…甲子園4連投で準優勝→4球団競合でプロへ　あの「伝説の左腕」を覚醒させた“後の沢村賞投手”の正体

#3

4球団競合ドラ1でも…「プロ7年間でまさかの0勝」あの“消えた天才サウスポー”が高校野球“名門校”の監督になったワケ「恩師に恩返しを…」

#2

「甲子園で準優勝→4球団競合ドラ1」の“天才サウスポー”はなぜプロで1勝もできなかった？ 「何でも鵜呑みにしてしまって…」本人が語った7年間の苦悩

#1

「次は完全試合を…」超ビッグマウスも話題に…甲子園4連投で準優勝→4球団競合でプロへ　あの「伝説の左腕」を覚醒させた“後の沢村賞投手”の正体